KDDIから登場する「HTC EVO WiMAX ISW11HT」(以下、HTC EVO WiMAX)。3G回線に加えてWiMAX回線が使えることや、端末をWi-Fiルーター化するテザリング機能、4.3インチの大画面などが特徴のAndroidスマートフォンだ。本稿では、そんなHTC EVO WiMAXのビジネスシーンにおける活用について紹介する。
ビジネスマンにとってHTC EVO WiMAXがどう役立つか知りたいという人、周囲でスマートフォンを使う人が増えてきたが、どこが便利なのかわからないという人などは、ぜひ本稿を参考にしていただきたい。
Androidの基本を押さえる
HTC EVO WiMAXを購入して、最も使うことになるであろう機能のひとつがメールだ。スマートフォンは、PCと同レベルかそれ以上にメールを使いこなすことができる。会社のメールアドレスやPCで使っているメールアドレスをHTC EVO WiMAXに設定すれば、出勤前や外出先でも新着メールを確認したり、メールを返信することが可能だ。メールの確認のためにPCを起動するといったことは必要なくなる。
また新着メールを確認するだけでなく、メールに添付されたPDFファイルやWordファイル、Excelファイルは、HTC EVO WiMAXでそのまま開いて閲覧することもできる。外出先で資料を確認したり、移動中に資料に目を通したりと、仕事を効率的にこなす上でも、HTC EVO WiMAXは効果を発揮するだろう。
Googleが開発したAndroidスマートフォンでは、とりわけGoogleのWebメールサービスであるGmailが使いやすくなっている。Gmailのアプリは標準搭載されていて、HTC EVO WiMAXの初回起動時にGoogleアカウントを設定するだけで、すぐに使い始めることが可能だ。同期の設定を行えば、メールが端末に保存され、オフライン時でも過去のメールを確認でき、メールを受信するとステータスバーに通知が表示される。
またGmailと同様に、Gmailの連絡先とGoogleカレンダーをHTC EVO WiMAXの「連絡先(アドレス帳)」「カレンダー」と同期することが可能である。スマートフォンのアドレス帳とGmailの連絡先を同期しておけば、万が一、スマートフォンが故障した場合でも、オンライン上に保存されているので安心だ。また、携帯電話からHTC EVO WiMAXに乗り換える際には、Micro SDカードからアドレス帳をインポートすることもできるので、便利だ。
これまでスケジュール管理で手帳とGoogleカレンダーの両方を使っていた人は、HTC EVO WiMAXを持てば、Googleカレンダーのみでスケジュールを管理でき、手帳を持ち歩く必要がなくなるだろう。
HTC EVO WiMAX独自の機能をチェック
HTC EVO WiMAXの最大の特徴は、やはりWiMAX回線が利用できることと、テザリング機能だ。WiMAX回線が使える場所ではWiMAXによる高速インターネットのWi-Fiルーターとして利用できるし、WiMAXの電波が弱い場所では3G回線を使ったWi-Fiルーターとして利用できる。
テザリング機能では、最大8台のPCやモバイル端末などを接続できる。外出先でPCからインターネットに接続する時などに利用することが可能で、WiMAXの高速回線なら大容量のファイルのダウンロード/アップロードも快適だ。また、複数端末から接続できることを活かして、他の人にもWi-Fiルーターとして使ってもらい、ネット環境のない喫茶店などでミーティングを開くことも可能になる。会社の会議室を飛び出せば、良い気分転換にもなって、斬新なアイデアが出てくるかもしれない。
テザリングの話ではないのだが、会議の際に便利な機能があるので、ここで紹介しておこう。HTC EVO WiMAXには、HTC独自のUIや機能を体験できる「HTC Sense」が組み込まれている。
HTC Senseの「シーン」を利用することで、壁紙などのホーム画面のレイアウトを簡単に切り替えることが可能だ。シーンには、「ビジネス」や「ソーシャル」「オフタイム」などが用意されており、それぞれのテーマに沿ったウィジェットや壁紙などがプリセットされる。カスタマイズして、オリジナルのシーンの作成することも可能だ。
さて、HTC Senseに搭載される会議の際に便利な機能だが、それは会議中にテーブルに置いておいた着信中のHTC EVO WiMAXを裏返しにするだけで、着信音がストップする――というもの。打ち合わせ時や食事中など、すぐに電話に出られない時に役立つ機能だ。なおHTC EVO WiMAXは、スピーカーフォンとして利用することも可能だ。
タスク&スケジュールを管理する「ジョルテ」
次に、ビジネスシーンで活躍するAndroidアプリを紹介していこう。前編では定番のビジネス系アプリを紹介したい。
最初に取り上げるのは、タスク&スケジュール管理ツールの「ジョルテ」。HTC EVO WiMAXのカレンダーとGoogleカレンダーを同期できることは先ほど紹介したが、ジョルテはプリインストールされているカレンダーアプリが使いづらいと感じる方にオススメだ。Googleカレンダーと同期可能なスケジュール管理アプリで、祝日なども表示される見やすいカレンダーを利用できる。
さらに、カレンダーの下にはタスク一覧を表示することが可能だ。このタスク一覧は、Gmailの「ToDoリスト」と同期できる。PCでもHTC EVO WiMAXでも、いつでもタスクを確認でき、タスクの見落としを防ぐことができるだろう。HTC EVO WiMAXのホーム画面に、ジョルテのウィジェットを配置することも可能である。
名刺管理には「Bizcaroid Lite」
仕事で名刺交換する機会が多い人は、HTC EVO WiMAXで名刺を管理するのも良いだろう。サイズの小さい名刺とはいえ、膨大な量の名刺をファイリングすれば場所をとるし、電話をかけたり、メールを送ったりと次のアクションに移るのに、入力などのひと手間がかかる。しかし、「Bizcaroid Lite」を使えば、名刺をカメラでスキャンして内容を読み取り、そのままアドレス帳に追加することが可能だ。
[名刺撮影]をタップすると、カメラが起動するので、名刺を画面におさめて撮影マークをタップ。HTC EVO WiMAXのカメラはオートフォーカスで、接写も可能なので、鮮明な名刺の写真を撮影可能だ。撮影すると、自動読み取りが行われ、名刺の情報が表示される。[新規登録]をタップすれば、アドレス帳に名前や会社名、電話番号、メールアドレスなどが登録される。Evernoteとの連携機能を使って、撮影した名刺の写真をEvernoteにアップロードすることも可能である。
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前編では、ビジネス利用という視点でGmailやGoogleカレンダーなどAndroid端末の基本機能、テザリングやHTC SenseなどHTC EVO WiMAX独自の機能、定番アプリを紹介した。後編では上記以外のビジネス系アプリを紹介し、HTC EVO WiMAXをさらに便利に活用する。