2011年7月2日より全国劇場にて、映画『鋼の錬金術師 嘆きの丘(ミロス)の聖なる星』が公開となる。本作は、シリーズ累計5,000万部を突破した荒川弘の人気マンガが原作。二度のテレビアニメシリーズ化、2005年の映画化と、いずれも大人気となった。

劇場2作目となる今回は、監督に『コードギアス反逆のルルーシュ』の村田和也、キャラクターデザイン・総作画監督に『東京ゴッドファーザーズ』の小西賢一、脚本を『ホワイトアウト』などを手掛けた小説家の真保裕一が担当。アニメーション制作はこれまでのシリーズ同様にボンズが担当と、豪華スタッフ陣の手で、新たな物語が描き出される。

映画『鋼の錬金術師 嘆きの丘の聖なる星』は、巨大な崖に周囲を囲まれた街・テーブルシティを舞台に展開するオリジナルストーリー。7月2日より全国劇場にて公開

公開日へ向け制作も進むなか、4月10日には初のアフレコ収録が実施された。その現場でメインキャスト陣が語った、本作への意気込みを以下に紹介する。

■朴ロ美(エドワード・エルリック役)(ロは王+路、以下同)
1年ぶりの『鋼の錬金術師』です。緊張しながらスタジオに入ってきたのですが、もう現場は『鋼』の雰囲気がプンプンに漂っていました。プロデューサーの方々の熱気がすごく「緊張している場合じゃないだろう」と言われているような気がしました。収録はまだ序盤ですが、とにかく絵が動きまくっています。1コマ1コマ、スタッフさんが全力で描いているのが伝わってきて、自分の心も熱くなりました。また収録前に監督からは「生きるということをセリフに込めてほしい」という言葉がありました。楽しさや生き抜く強さというものをしっかり表現し、劇場版を見ると元気になれるような、そんな作品にしたいと思っています。

■釘宮理恵(アルフォンス・エルリック役)
『鋼の錬金術師』という作品は、自分のなかでも存在感がある作品です。真っ赤で分厚い台本を1週間ほど前にいただいたのですが、台本が近くにあるだけでソワソワ落ち着かない気持ちになります。今日も緊張しながら収録にきたのですが、スタジオは『鋼』独特の雰囲気に満ち溢れていて「全力で頑張らないと!」と、気が引き締まりました。そして収録でのエドとの掛け合いでは「『鋼』に帰ってきたんだな」という思いになりました。大きな地震があったあとなので、作品の底力というか、踏ん張って頑張っていこうという強い気持ちが持てるような一作になればと思っています。ぜひ劇場で楽しんで見てください!

■森川智之(メルビン・ボイジャー役)
初めての『鋼の錬金術師』出演が劇場版ということで、すごく光栄です。ただ、レギュラーキャストの方々の「緊張している」という言葉を聞いて、いま緊張してきました(笑)。収録現場はみんなファミリーのようで、よい雰囲気です。そして、自分もメルビンとして第一声を発した瞬間に「『鋼』の作品に加わったんだな」という気持ちになりました。作品はエンターテイメントとして、とことん楽しんでもらえればと思っています。本作は、気持ちが前向きになって、もう一歩前に前進できるような、そんなパワーのある展開になっています。メルビンを精一杯演じ、いい作品にしたいと思います!

■坂本真綾(ジュリア・クライトン役)
『鋼の錬金術師』劇場版で新キャラクターを演じるということで、すごくプレッシャーを感じています。そして、この場でレギュラーキャストの方々も緊張しているというのを聞いて、さらに追い込まれました(笑)。ただ収録前には、劇場化に至る経緯や作品に込めた思いを、監督が話してくださいました。その言葉を聞いて、自分にできることを一所懸命やって、作品の一部になりたいという思いにさせていただきました。劇場作品というのは、みんなで一緒に思いを共有できることができます。久しぶりに『鋼』に会えるという喜びを、多くの人と劇場で味わって欲しいと思います。

■三木眞一郎(ロイ・マスタング役)
レギュラーキャスト陣の「緊張している」発言が、新加入組を追い込んでいるようですが、やっぱり緊張しますよね(笑)。最終回を迎えた作品の役と、時間を経ってから再開できるということは、とても幸せなことだと思います。本作では、いままで語られていないサイドストーリーが描かれていくので、僕自身とても楽しみにしていました。作画は本当に気合いが入っていますし、それはやっぱりスタッフの応援してくださる方への思いが表れているんだと思います。そして同じく僕も、皆様の期待に応えていきます。エドたちの旅には、こんな出来事もあったのかと、納得していただけるとても面白い作品になると思います。ぜひ多くの方々に見ていただきたいです。

■折笠富美子(リザ・ホークアイ役)
テレビシリーズでも緊張しっぱなしでしたが、劇場版でもやっぱり緊張しっぱなしです(笑)。収録ではロイ役の三木さんと一緒にマイクへ向かう瞬間に「また『鋼の錬金術師』をやれるんだ」という思いになりました。原作の持つ生命力や迫力みたいなもは、テレビシリーズでもしっかり表現されていましたが、劇場版ではそれがさらに強くなっているように思います。スタッフやキャストの思いが合わさって、とても素晴らしいエンターテイメントになるだろうというのを、いまから感じています。ぜひ制作陣一同の思いを、劇場でみなさんに受け取っていただきたいです。

■高本めぐみ(ウィンリィ・ロックベル役)
1年ぶりにウィンリィと再開し「ただいま」という気分です。またウィンリィを演じられることが嬉しくて、台本を貰う前から、新しいPVが公開されるたびに、いちファンとして興奮していました。ただ、いざ台本をもらうと緊張感が襲ってきて、いまも手汗がすごいです(笑)。私自身、劇場作品のアフレコはこれまで経験がありませんでした。その初作品が『鋼の錬金術師』だというのは、本当に幸せなことだ思っています。本作のキャラクターたちは、みんな自分の願いや思いに対してすごく真っ直ぐな子たちばかりです。彼らが劇場版でどんな姿を見せるのか、ドキドキされていることかと思いますが、ぜひ期待しながら待っていてください!

勢揃いしたキャスト陣。前列左から坂本真綾、釘宮理恵、朴ロ美、森川智之、後列左から折笠富美子、三木眞一郎、高本めぐみ

(C)荒川弘/HAGAREN THE MOVIE 2011