日本車輌製造と住友商事はこのほど、カナダ・オンタリオ州鉄道公社(Metrolinx)から新型ディーゼルカー12両を受注したと発表した。納入開始は2014年上半期の予定。契約金額は約5,300万ドル(約43億円)。追加として最大6両のオプション契約を結んでおり、合計18両分の契約金額は約7,500万ドル(約61億円)になるという。

日本車両が製造する「カナダ・オンタリオ州鉄道公社」向けディーゼルカー

同車両はトロント国際空港駅からトロントの中心地ユニオン駅を結ぶ路線に投入されるという。トロントでは2015年に「Pan American Games(南北アメリカ大陸スポーツ大会)」が開催される予定で、それまでに営業運転を開始する予定。

同車両の設計は、今年1月に受注したアメリカ・カリフォルニア州ソノマ・マリン地区鉄道公社(SMART)向けの車両を寒冷地仕様にしたとのこと。外観はほぼ同じながら、トロントは冬期に零下20度以下になる寒冷地のため、ヒーターの強化、スリップ防止装置などを設置した寒冷地仕様になっているという。

SMART向け車両は長距離仕様としてトイレやバーカウンター、自転車ラックを装備していた。しかしMetrolinx向けは所要時間が30分以下であることから、これらの装備は設置しておらず、空港連絡鉄道という位置づけから「扉付き荷棚」やスーツケースを置ける荷物スペースを設置するとのこと。