おはようございます。 皆さんにとって、今日は社会人第一日目で記念すべき日ですが、やはりこのたびの東北地方太平洋沖地震で亡くなられた方、被災された方を思うと晴れやかな気持ちになれません。

私は先週、福島県の原子力発電所の近くにある避難所に行きました。本当に過酷な状況でした。 現地の通信復旧のために、技術部門の社員はもちろん、その他の部門の社員からも志願者を募って被災地に向かい、一日も早い復旧に向けて全力で取り組んでいます。

数十人規模のまだ停電しているような小さな避難所にも小型の発電機を持って行き、灯りをともすとともに、携帯電話の臨時基地局を作っています。 地震後に初めて、避難所の方々が家族や親類などに電話をかけて、泣きながら「生きていたよ」という会話をする。 その様子を見て、社員もその場でもらい泣きしたそうです。 われわれが提供している通信というサービスが、本当に人々の支えになる、 人々の生活に欠かせないライフラインであるということを今ほど改めて認識したことはありません。

私が心苦しいのは、われわれが提供している携帯電話は、災害時に一斉に「大丈夫か?」と電話をかけあうことで、つながりにくい状態になってしまうことです。 一方でソフトバンクグループは、インターネットも本業です。 電話がつながりにくい、SMSが届かないというときは、インターネットを使ったメールサービス、Twitter、ヤフーなどはつながり、また、インターネットを通じて安否確認をすることができました。 災害時でも、インターネットは人と人をつなげ、さらにさまざまな情報が一瞬でやりとりができるのです。 そういった意味でもわれわれの果たす役割は非常に大きいと考えています。 平常時は、情報を娯楽などのために使って、人々の心の豊かさに、喜びに貢献するわけですが、一方でこのような状況下で、人々の悲しみ、不幸を最小限にとどめるために役に立つことができないのなら、いつ役に立つのだという思いでいます。

こういう未曾有の災害で、被災地の方、福島県の原子力発電所の近くにいる人たちも不安にお思いだと思います。 そういう中でもなおかつ、人々の悲しみを和らげたい。人々の喜びを増やしたい。 インターネットには国境がありません。インターネットはあらゆる角度の情報を伝えることができます。 市民に知る権利を提供しています。国境を超えて、あらゆる情報を人々の手に直接渡す手段を提供しているのです。 それがもしかしたら、1人でも多くの人の命を守ることになるかもしれません。 これからも人々の安心、安全を守り、悲しみを和らげるために取り組みたいと思います。

われわれの使命をしっかり認識して、多くの人の役に立てるように。頑張りましょう。

ソフトバンクモバイル、ソフトバンクBB、ソフトバンクテレコムの新入社員数:323名