こんにちは。一日3時間をニコニコ動画に費やすダメ社会人、山田井ユウキです。
今日もさっそく最近流行の動画や埋もれている良動画を独断と偏見で皆さんに紹介していこうと思います。選ぶ基準はただ一つ、僕の趣味です!
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さて、ここ最近TVでは「あいさつの魔法。」と呼ばれるCMをよく見かけます。これは公共広告機構(ACジャパン)という民間団体が制作したもので、素直に見れば「あいさつをしよう」という啓蒙活動のためのCMなのですが、これが現在、なぜかニコニコ動画で大ブレイクしているのです。
といってももちろんニコニコ動画のことですから、単純に「良いCMだなぁ」とかそういう見方ではありません。
CMに登場する男の子、女の子、擬人化された動物たち、そして「ポポポポ~ン」という謎の言葉……これらのシュールさに目を付けたニコニコ動画ユーザーが、様々な二次創作を生み出しているのです。
ブームの火付け役になった動画がこちら。Youtubeにも投稿され、瞬く間に話題になりました。何がすごいのかはご覧いただければ一発でわかるはず。アニメーションの作画クオリティ、演出、すべてが非の打ち所のないプロフェッショナルな動画で、投稿後たった一週間で200万再生という驚異的な伸びを見せたのも納得です。
それから8日後、ウサギに続いてライオンが同作者により投稿されました。こちらもあっという間にランキング1位を獲得するなど爆発的な人気を誇っています。
これらの「あいさつの魔法。」をカッコよく変形させた一連の動画は「公共広告機構」をもじって「攻強皇国機甲」シリーズと呼ばれ、他にも多数の二次創作が投稿されています。
その一部をご紹介しましょう。
さらに、オリジナルのBGMを作る人や、
実際にフィギュアでグレートありがとウサギを作ってしまった職人なども登場し、「あいさつの魔法。」をめぐる流行はもはやどこへ行こうとしているのかさっぱりわからない状態になっています。
……まあそれもこれも含めてニコニコ動画らしいといえばらしい展開なのですが。
また、この流行は「歌ってみた」カテゴリにも派生。「ポポポポ~ン」の中毒性に魅せられた数多くの歌い手が、工夫を凝らした「歌ってみた」動画を投稿しています。
ボカロ曲の英語アレンジ歌唱などで知られる歌い手の「neko」による「歌ってみた」。抜群の歌唱力を生かしてそのまま歌う……のかと思いきや、もはや原型を留めないほどにアレンジされた斬新な「あいさつの魔法。」をお楽しみあれ。
アレンジといえば忘れてはいけないのが「ゴム」。様々なネタを織りまぜたフリーダムな歌い方は黎明期のニコニコ動画のノリを彷彿とさせる雰囲気がただよっていて、聞くだけで楽しい気分になる動画です。
色気のある低音に定評のある「いさじ」も久々に「歌ってみた」を投稿。「ネタなしです」といいつつも、ファンを喜ばせる小ネタをちょこちょこ挟んでくるのはさすが。
替え歌も作られていました。作詞の達人「トモナシ」による自虐ネタは今回も切れ味抜群。一見の価値ありです。
さらに「あいさつの魔法。」は他ジャンルへも波及。
ニコニコ動画ではおなじみ「東方」のキャラクターを「あいさつの魔法。」に当てはめた手書きアニメ。元キャラの個性を生かしつつも、違和感のない配役はお見事。東方ファンならぜひ見ておきたい作品です。
原曲をリミックスしたこんな動画も。原曲のシュールさがアレンジによってさらに増幅され、抜け出せなくなりそうな中毒性を帯びている危険な動画に仕上がっています。
さらには「演奏してみた」動画まで投稿されるなど、もはや現在のニコニコ動画はすべてのジャンルにおいて「あいさつの魔法。」一色に染まっているといっても過言ではありません。
「何が流行るかわからない」と言われるニコニコ動画ですが、思わぬところから起こった「あいさつの魔法。」ムーブメントはいつまで続くのでしょうか。特に個人的にも大好きな「攻強皇国機甲」シリーズが全キャラ分完成するのかどうか、今後も注目していきたいと思います。
勝手エヴァンジェリスト・山田井ユウキ
1980年生まれ。レビューサイト「カフェオレ・ライター」で、映画、漫画、ゲームなどを独自視点からレビューする他、「builder by ZDNet Japan」「ハリウッドチャンネル」など各種媒体で記事を連載中。どんなに忙しくても一日数時間ニコニコ動画に費やすという、社会人としてあるまじき生活を謳歌中。好きな動画ジャンルはゲーム実況、ボカロ、他エンタメ系全般。
(タイトルイラスト:3P3P) ※本コラムで紹介している動画は、作者やサイトなどの都合により削除されることもあります。あらかじめご了承ください。