突然のグッドニュースに驚く方が多いかもしれない。昨年末、ソニーエリクソンのXperia X10(日本国内ではNTTドコモの「Xperia」)にAndroid 2.1 "Eclair"アップデートが提供されたことは記憶に新しいが、なんと同社によれば、これに続くAndroid 2.3 "Gingerbread"のアップデートを今年2011年第2四半期末または第3四半期初頭にも提供する計画だという。すでに旧機種となり最新アップデートを諦めてしまったユーザーは多いかもしれないが、メーカーの努力によりまだまだ現役でいられる時間は続きそうだ。
日本では3月24日に後継機となるXperia Arcが発売され、初回入荷分がほぼ売り切れ状態となるなど大人気を博している。Arcは最新のAndroid 2.3 "Gingerbread"を搭載しており、ハードウェアスペックも全体に引き上げられた端末だ。このほか、Xperia Play、Xperia Neoなどの新端末はすべてGingerbreadを搭載している。発売時点でAndroid 1.6 "Donut"、そして1年あまりが経過してようやくEclairが提供された初代Xperiaユーザーは、Android 2.x以降対応アプリや新機能を前にこうしたアップデート対応の推移にやきもきしていたかもしれない。
Xperiaはハードウェア的に旧世代となっているため、たとえGingerbreadアップデートが提供されたとしてもNFC(Near Field Communications)やマルチタッチサポートなどの同OSでの最新機能は利用できない。だが今回Gingerbreadアップデートが提供されることで、Eclair世代に比べてパフォーマンスが大幅に改善され、アプリやWebブラウジングが非常にスムーズになることが期待できる。Androidはv2.2 "Froyo"でJava VMのDalvikやWebブラウザのJavaScriptエンジンなどに大幅な改良を加えており、Eclairに比べて最大で7-8倍ほどの性能向上が実現されている。EclairからGingerbreadへと一足飛びでアップグレードすることで、こうした性能向上を体感できるだろう。またGingerbreadではソフトウェアキーボードやコピー&ペーストなど、UI部分でいくつかの改良が行われている。Xperia X10のGingerbreadアップデートでは、こうした改善も期待できそうだ。
日本ユーザー向けのアップデートに関する情報は記載されていないが、Eclairアップデートが提供された際は、10月末ごろから国やキャリアごとに少しずつOTA (Over the Air)によるアップデータ配布が開始されていた。日本での提供タイミングは他国よりやや遅れる可能性があるが、順当にいけば6-7月ごろには何らかの正式アナウンスが行われるものとみられる。