JR東日本はこのほど、3月18日時点の東北新幹線の被害と復旧状況を発表した。路盤などの土木施設、架線柱などの電気施設など地上設備についてまとめており、被害は合計で約1,100カ所にのぼった。これに対して復旧の進捗状況は全体で約20%に留まっているという。

那須塩原駅 - 新幹線総合車両センター(仙台付近)間の主な被災状況

新幹線総合車両センター(仙台付近) - 盛岡駅間の主な被災状況

区間別では、被害なし、及び被害が軽微な区間は東京駅 - 大宮駅間と八戸 - 新青森駅間。大宮駅 - 那須塩原駅間の被害は約120カ所、那須塩原駅 - 新幹線総合車両センター(仙台付近)の被害は約580カ所、新幹線総合車両センター - 盛岡駅間は約360カ所、盛岡駅 - 新青森駅間は約40カ所とのこと。このうち、東京駅 - 那須塩原駅間は復旧工事の進捗にともなって3月15日から運行を再開した。また、盛岡駅 - 新青森駅間も「安全の確認ができた」として3月22日に運行を再開した。

主な被害別の復旧状況は以下のとおり。

被害分野 被害カ所 復旧進捗率(18日時点)
電化柱の折損・傾斜・ひび割れ 約470カ所 約15%
架線の断線 約470カ所 約30%
高架橋柱等の損傷 約100カ所 約5%
軌道の変位・損傷 約20カ所 約50%
変電設備の故障 約10カ所 約20%
防音壁の落下・傾斜・剥離 約10カ所 着手済み
天井材等の破損・落下 5駅 約20%
橋桁のずれ 2カ所 着手済み
橋桁の支点部損傷 約20カ所 着手済み
合計 約1100カ所 約20%

(JR東日本報道発表資料より構成)