日本はもちろん、アメリカ、ヨーロッパ、アジアなど20ヶ国で予約サイトを展開する、世界最大級のオンライン旅行会社「Expedia」。このたび同社の新代表、スコット・ダシュラグ氏が来日し、日本向けサイトであるエクスペディアジャパンに導入する新サービスの発表を行った。
会見は、まず同社のアジア太平洋地区最高経営責任者、ダニエル・リン氏の挨拶にはじまり、スコット氏、そしてエクスペディアジャパン代表取締役兼ゼネラルマネジャー、三島健氏がそれぞれスピーチ。現在提供中の「ダイナミック海外ツアー」の概要や、今後のビジネス展開、アジア・日本における戦略などについて語った。
2月にサービスをスタートしたばかりの「ダイナミック海外ツアー」は、同社の広範なネットワークを活かして調達した高いコストパフォーマンスを誇る「ホテル」と「航空券」、さらに空港送迎のオプションをユーザーがサイト上で検索し、一括予約することが可能な便利なサービス。3万の都市にある7万軒のホテルのさまざまなルームタイプと豊富な航空券が用意され、組み合わせは約1億通り以上にもなるという。
エクスペディア ジャパンオリジナルのキャラクター、エクスベアも登場。サイトのマスコットとして愛らしい風貌でユーザーを海外旅行へ誘う |
「日本のみなさんには現在の円高のチャンスを活かしてぜひ世界中に旅立って欲しい」と語るExpediaの新代表、スコット・ダシュラグ氏。同氏はSkypeの最高執行責任者を経て今年1月に就任したばかり |
日本において、かつては国内旅行中心だったユーザーのサイト利用は最近では海外旅行へと拡大。また、すべての海外旅行者の約半数がインターネットで旅行情報を収集して予約するなど、日本のオンライン旅行マーケットは拡大を続けている。
近年拡大傾向にある、日本を含むアジアの旅行マーケットをターゲットに見据えた戦略を語るスコット氏。「世界最大規模というスケールメリットをフルに活用し、どんなニーズにもマッチする、そしてどの会社よりも安いサービスを提供していきたい」 |
エクスペディアジャパン代表取締役兼ゼネラルマネジャー 三島健氏。「この24時間サポートサービスは日本のマーケットに特化した世界でも珍しいサービスです。将来的には会員制やポイントサービスなどもやってみたい」 |
そんな中、全世界の利用者数が月間7,400万人、昨年の売上げ実績259億ドル(約2兆1,600億円)、300の航空会社と13万軒以上のホテルとの提携という、インターネットのトラベルサイトとしては断トツのスケールを誇るExpediaが提供する「ダイナミック海外ツアー」はかなり魅力的だ。
また、今回の会見ではエクスペディアジャパン独自のサービスとして「ダイナミック海外ツアー」を含む航空券やホテルの予約と相談が電話とインターネットで出来る、24時間日本語対応のサポートサービスの開始を発表。これは、「何か問題があった時にサポートして欲しい」という日本人のニーズが高いことを受け、顧客満足最大化のために行うものだという。
ちなみに、このようなサービスは国内の他社のトラベルサイトはもちろんのこと、海外のExpediaでも例がなく、まさにエクスペディアジャパンが全世界に先がけた形となる。「ダイナミック海外ツアー」を軸とするアグレッシブなサービスでエクスペディアジャパンが今後どこまで利用者数を伸ばすことが出来るのか、大いに注目したい。