日本ギガバイトは3月2日、東京・秋葉原のギガバイトショールームにて、かねてより予告されていたゲーマー向けマザーボード「G1-Killer」シリーズの発表会を開催した。G1-Killerシリーズには「G1.Assassin」、「G1.Sniper」、「G1.Guerrilla」の3モデルが用意され、G1.AssassinとG1.Sniperは3月4日より販売開始。オープンプライスだが店頭予想価格はそれぞれ51,000円前後、40,000円前後。G1.Guerrillaは3月中旬の販売開予定で、こちらは35,000円前後。

G1-Killerシリーズの製品とパッケージ

G1.Sniperは日本初公開となった

とことんゲーマー仕様なG1-Killerシリーズのオンボード機能

発表会に登壇したのは台湾GIGABYTE本社でマーケティングを担当するTim Handley氏。まず現在のマザーボード市場は年3~5%成長を遂げているが、そこまで大幅な拡大傾向には無いと説明し、シェアを拡大するには他社のシェアを奪うしか無いと説明。そのシェア強奪の武器が今回のG1-Killerシリーズであるとのことだ。また、既にIntel 6シリーズが登場しているが、ゲーマーに的を絞ったことで、チップセットはグラフィックスカード用のPCI Expressレーン数が豊富なIntel X58 Expressとなったのだという。

台湾GIGABYTEのTim Handley氏。G1-Killerシリーズはゲーマーからのフィードバックを取り込み開発された製品とのこと

GIGABYTEの現在のポジションを示したスライド。成長のための唯一の手段は「他社のシェアを奪うこと」。G1-Killerシリーズはまさに刺客というわけだ

G1-Killerシリーズの特徴としては「Super Sight」「Super Hearing」「Super Speed」「Super Shield」の4つの機能が掲げられている。Super SightはマルチGPU機能への対応で、G1-Killerシリーズでは最上位のG1.Assassinが3-way SLI & 4-way CrossFireX対応、G1.Sniper以下のモデルでも3-way SLI & CrossFireXをサポートする。

Tim氏が掲げるG1-Killerシリーズの4つの特徴

3-way SLIおよび4-wayないし3-wayのCrossFireXをサポート

G1.Assassin。XL-ATXサイズでグラフィックスカードは最大4枚搭載できる

G1.Sniper。ATXケースに収まるサイズでグラフィックスカードは最大3枚搭載できる

Super HearingではCreative X-Fiチップでクリアなサウンドを提供。専用メモリの搭載とオーディオ用のニチコン製コンデンサの採用で、CPU負荷の低減とより高品質な音を追求したとする。Super SpeedはBigfoot Networks製のネットワークコントローラであるKiller E2100が搭載され、ネットワークレスポンスの向上を図り、またこちらにも専用メモリを搭載しCPU負荷の低減を狙っているという。Super Speedには、そのほかOCボタンを備えたフロントアクセスベイやSATA 3チップなども含まれる。なかでもSATA 3チップは接続バスをPCIe (Gen2) x1×2とすることで帯域を10Gbpsと一般的な接続と比べ拡大。追加SATA 3チップのバス側のボトルネックを解消することでIntel 6シリーズマザーボードのSATA 3ポートと比べても遜色ない実効速度を実現しているという。

CreativeのX-Fiと専用メモリを搭載。EAXもサポートする

ニチコン製コンデンサを採用し音質の向上を図る。150Ωのヘッドフォン用アンプも搭載しており、Tim氏曰く3Dヘッドフォン等と組み合わせれば忍び寄る敵をいち早く察知するのにも役立つという

Killer E2100 NPUチップを搭載

OCボタンを備えた5インチベイ用フロントアクセスベイ。これが付属するのはG1.Assassin。eSATA、USB 3.0も利用可能

追加SATA 3チップはPCIe (Gen2) x2接続。PCIe (Gen1) x1接続と比べると4倍も速いと言う

SATA 3 SSDを接続したテストではIntel P67のSATA 3接続に迫る速度を実現するという

Super Shieldは信頼性や耐久性など品質面を指すとのこと。GIGABYTEがこれまでに投入してきた独自機能をフル搭載するとともに、GIGABYTEが6シリーズチップセット搭載製品から導入したDriver-MOSFETなどももちろん対応。そしてゲームPCの過酷な環境での安定性を追求するため、マザーボード上には5つの温度センサーと5つの冷却ファン用ピンヘッダを搭載したと説明する。

マガジン風デザインやLEDなどが特徴の新設計ヒートシンクは効率も良いという。また、5つの温度センサーと5つのファン用ピンヘッダできめ細かな温度管理が可能

GIGABYTEの独自機能を新旧もろもろフル搭載

6シリーズチップセットのB3 Steppingも準備完了

なお、G1-Killerの紹介後、Intel 6シリーズチップセットのB3 Steppingの状況についても説明があったので報告しよう。Tim氏によるとB3 Steppingを搭載した製品は既に出荷を開始したという。これに合わせてGIGABYTEでは製品型番末尾に「-B3」を加えたりパッケージにロゴシールをデザインしたりして新ステッピングの製品であることを明確にするとしている。また、BIOSやユーティリティ等からもステッピングを確認できるとのことだ。

ロゴや型番の違いでB3 Steppingマザーをアピール