iアプリ・アドバンス・アワード2010が開催(主催:日経BP ITpro、特別協賛:NTTドコモ)

日経BP社は28日、iアプリの開発コンテスト「iアプリ・アドバンス・アワード2010」の表彰式を都内で行った。jig.jpが開発した携帯電話で利用できるTwitterクライアント「jigtwi(Star版)」が大賞に輝いた。

iアプリ・アドバンス・アワード2010は、日経BP社がドコモマーケット(iモード)の公開に合わせて実施したiアプリの開発コンテスト。iモード端末(2008年11月以降発売の機種:STYLE、PRIME、SMART、PROシリーズ)で動作するiアプリを募集し、その中から魅力ある作品を表彰するというもの。

表彰式では大賞(賞金100万円)を始め、優秀賞3作品、4つの部門賞の表彰が行われた。部門賞の1つ目、「アドバンスハッカー賞」を受賞したのは「iPhotoEditor」。携帯電話に保存されている画像を加工できるアプリで、切り抜きや拡大縮小、回転といった加工や、色調補正、ぼかし、油絵風などのエフェクトをかけられる。処理時間を感じさせず、欲しい機能が全てある点が評価された。

2つ目の部門賞、「ライフハック賞」に輝いたのは「モビカル」。Googleカレンダーなどのスケジュールを携帯電話で閲覧、編集できるアプリ。さらに、Twitterを利用したスケジューラ機能を搭載している。ユーザーの生活をいかに豊かにするか、という視点で審査が行われ、「総合力を評価した」とのこと。

「テクノロジー賞」を受賞したのは「ムービーパズル」。ピースをスライドして絵を完成させるパズルゲームで、各ピースがアニメーションで動く。撮影した動画をパズルにすることも可能。個人向けにも開放されたAPIを最大限に活用しているというのが受賞の理由だ。

「エンターテイメント賞」の表彰では、特別審査員の「アイドリング!!!」が登場した。受賞したのは「ピクモグさん」。携帯電話に住みついている「ピクモグさん」というキャラクターが、撮った写真に合った言葉を付けてくれるアプリ。語句が豊富で、合成した画像を携帯電話に保存できるのが特徴。「(選考にあたっては)意見も多少ぶつかり、大変だった」とのこと。

エンターテイメント賞の表彰では特別審査員のアイドリング!!!が登場

優秀賞には3作品が選ばれた。「全力案内! ナビ+」は、車と徒歩のナビゲーションアプリ。乗換案内もあり、独自の渋滞情報による渋滞回避ナビゲーションが特徴。「iTiltRenz」は、ぼかしや彩度、明度、コントラストなどを調整できる本格カメラアプリ。Twitterにも一発投稿が可能。「プリチュー~囚われネズミの脱走~」は、ネズミたちが脱走する立体アクションパズルゲーム。以上の3作品は、片手で操作できる操作性や「ケータイらしさ」、完成度の高さが評価された。

見事、大賞に輝いたのは「jigtwi(Star版)」。携帯電話で利用できるTwitterクライアントで、基本的な機能のほか、マルチアカウントやGPS連携といった便利機能を搭載。UIデザインや高速スクロールにもこだわりを見せる。「(大賞作品は)iPhoneを超えたものでなければいけない。また、片手で操作でき、ケータイにマッチしたもの」という観点で審査が行われ、僅差で「jigtwi」が選ばれたとのこと。開発者は「まさか(大賞を)貰えるとは思っていなかったので、嬉しい」と感想を述べた。

大賞に輝いた「jigtwi(Star版)」の開発者(左4人)

大賞に選ばれたTwitterクライアント「jigtwi(Star版)」

総評では、ITジャーナリストの神尾寿氏が、「10年以上の歴史があるiモードには、使いやすさが身についている」と述べ、さらに「ドコモマーケットができ、ユーザーに届きやすくなった。ぜひ、2作目、3作目を」と続けた。また、NTTドコモ 執行役員 コンシューマサービス部長の阿佐美弘恭氏は「参加作品はどれも完成度が高く、レベルが高かった。今後にも期待したい」と述べた。

iアプリ・アドバンス・アワード2010の受賞者と審査員