ここ数年、静かなブームとして広がりつつある「朝活」。すでに実践しているという人も多いだろうし、これからチャレンジしたいという人も少なくないはず。だがやはり、「早起きは苦手だから……」と尻込みしている人もいるのでは? 今回は、秋葉原にある「勉強カフェ」を訪ね、「朝活」の実態を探ってみた。
個人、勉強会……、さまざまな「朝活」のスタイル
2009年7月にも当サイトで紹介したことがある「勉強カフェ」。2008年11月にオープンした北参道スタジオに続き、2010年10月、秋葉原末広町に2号店がオープンした。こちらの特徴は、平日は朝7時から利用することができ、「朝活」に対応している点だ。個人でブース等が利用できるほか、「ドラッカー読書会」「ONE PIECE研究会」などの勉強会も行われている。
朝活をしている年齢層は20歳代から40歳代と幅広い。人数は数人のときもあれば、10人ほどのこともあるが、毎日通っている人もいるという。勉強会への参加者は4人から8人ほどだ。なお、北参道スタジオはすでに会員が300名を超えている。秋葉原スタジオも140人ほどで、オープンから3ヵ月半であることを考えると、その勢いのほどがうかがわれる。また、4月1日には3号店となる田町スタジオもオープンする。こちらも平日は朝7時オープンで、「朝活」の場がまたひとつ増えることになる(詳細はHP参照)。
意識の高い仲間に出会えることが刺激に
実際に「朝活」をしている人にも話を聞いた。システムエンジニアの関口直紀さん(26歳)は、北参道スタジオに通っていて、秋葉原スタジオのオープンとともに「朝活」を始めた。IT系の資格取得を目指して勉強しているところだ。「自宅からも通いやすく、職場も近いので、週に何度か利用しています。もともとは夜型ですが、朝、活動する方がいいですね」と関口さん。早起きはつらくないのだろうか? 「会員仲間とツイッターで報告などしあっていることが励みになります。それぞれ目標を持って、それを目指しているという気持ちを共有できるので、続けられるのだと思います」。 自然と「朝活」ではない日も早起きになり、生活のリズムがよくなっているという。「朝活」をしている人は、みんな生活のリズムが改善されたと実感しているようだ。
会社員の岩崎浩之さん(26歳)は、「ドラッカー読書会」に参加している。岩崎さんも昔は朝が苦手だったが、早起きする方法が書かれた本を読むなどして克服した。「実は『朝活』で会う人たちにも、早起きは苦手だという人は結構いるんです」と岩崎さんは教えてくれた。ちょっと意外だ。「それでも、朝がんばっている人に出会えるのが『朝活』。当然、みなさん高い意識を持って取り組んでいるので、とてもいい刺激になっています」。
「朝活」と聞くと、早起きが得意な人がしていることと考えていたが、実際はそうとは限らない。朝は苦手だけれども、確固とした目標を持っている人が、それをかなえるために実践しているのが「朝活」なのである。「勉強カフェ」への入会はもちろん有料。お金を払っているということも、当然、「朝活」への意識を高くするに違いない。そして何よりも、おふたりが話していたように、仲間がいることが大きな力となっている。「朝活」は仲間と出会い、互いに高め合う場でもあるようだ。