液晶画面が大きいと、気になるのはバッテリの駆動時間だ。「B10」のCPUは、Intel Core i5-2520M vPro(2.5GHz)が搭載されているが、標準バッテリでは約6時間も駆動するようだ。15.6インチのフルHD液晶ノートPCとしては十分な時間だろう。スペックシートを疑うわけではないが、借用機で実際に計測してみた。ベンチマークソフト「Vana'diel Bench 3」をlowモードでループさせ、その時間を計測。結果は、バッテリが残り10%になってベンチマークソフトが自動的に終了するまで、約3時間動き続けた。負荷をかけ続けるベンチマークで3時間も動くのだから、通常用途ならば6時間動いても不思議ではない。

バッテリの駆動時間に加えて、さらにうれしいのが急速充電に対応しているところ。バッテリが空になった状態でACアダプタをつなげば、約1時間でバッテリ容量の80%まで充電される。これは、朝から晩まで会議が続く場合に便利だ。たとえ午前中にバッテリが空になっても、1時間の昼休みを使ってバッテリを回復させれば、午後も電源を必要せずにノートPCを使える。多忙なビジネスマンのことをよく考えて設計されている。

標準で付属するバッテリは、約6時間駆動する。この他に、駆動時間が3時間に減るかわりに重量が120g軽くなる、「別売りバッテリーパック(S)」も発売されている

仕事で使えるノートPCにムダな装備は一切ナシ

最近のノートPCの多くは、液晶画面の周囲にCCDカメラとマイクが搭載されている。しかし、Let'snoteシリーズはあくまでも仕事で使うために開発されたノートPC。ビデオチャットで遊ぶためのモノではない。そのため、今回発表された「B10」にもCCDカメラはついていない。キーボードの左右には小さなステレオスピーカーがついているが、これも性能がよいとは言い難い。もしもマルチメディアを楽しみたい場合は、本体前面にあるオーディオ/マイクのステレオミニジャック端子にデバイスを接続したほうがよさそうだ。必要のないモノは徹底的に省き、軽量化と長時間駆動を実現している。

大人数の前でデモンストレーションをするときの必須機能「外部ディスプレイ出力」は、本体左側面にHDMI端子、右側面にD-Sub端子が装備されている。デジタルでもアナログでも外部ディスプレイを接続できるので、たいていの液晶プロジェクタや大画面液晶テレビに画面を映し出せる。外部ディスプレイは「B10」の画面をそのまま映し出すだけでなく、サブディスプレイとしても扱える。外部ディスプレイの解像度は、最大1,920×1,200ドットまで出力可能だ。

ちなみに、HDMI出力端子はフルサイズ。小型ノートPCやデジカメなどで採用されているHDMIミニ端子ではないので、変換コネクタを使わずに1本のHDMI標準ケーブルだけで、外部ディスプレイと接続可能なのがうれしい。

ファンクションキーを押すと、ショートカットメニューが現われる。「PgDnキー」は無線LANをオフで、「Endキー」は光学ドライブの電源を強制的に落とす。バッテリ残量が少ないときに便利