ローランドは、2011年1月初頭に米アナハイムにて開催された「NAMM Show 2011」で発表した最新の製品群を、国内にて紹介する新製品発表会「Roland New Products Meeting 2011」を開催した。

イベント冒頭、同社取締役社長である田中英一氏は、最新製品の紹介はもちろんのこと、2011年の新たなローランドならびに楽器業界の動向、さらに今後の各種取り組みなどについて紹介した。

ローランド取締役社長、田中英一氏

過去最高の入場者数となったNAMM Show 2011では、新製品の発表のみならず、AMEI(社団法人音楽電子事業協会)とMMA(MIDI Manufacturers Association) により、電子楽器で映像をコントロールする世界共通規格「MIDI Visual Control」の制定も行われたとのこと。田中氏は「本規格は、ローランドが独自に開発した『V-LINK』をベースとし、すべてのメーカーが使えるように汎用性を高めた規格となっており、今後の楽器業界の新たなる発展を支えるMIDI共通規格となるだろう」とコメントした。

また、今回登場した多彩な新製品の数々は、同社の掲げる「モノづくり・コトづくり」のコンセプトを色濃く反映したもの。楽器としての完成度の追求を目指す「モノづくり」のみならず、多様かつ大胆なパフォーマンスが話題を呼んだ「LOOP STATION WORLD CHAMPIONSHIP」に代表される各種コンテンスト、ワーナー・マイカル・シネマズと共同開催されたトニー・フェネロン氏によるシアター・オルガン・ライブ、2011年日本にて開催予定の「NEW STYLE CONCERT2011」を皮切りに世界20カ国を巡るV-PIANO GRANDワールドコンサートツアーなど、ユーザーに対して満足を超えた"驚き"と"感動"を生み出す機会や場所の提供も、コトづくりの活動の一環として積極的に展開・継続していくとした。そして田中氏は「今後も、より多くの方々に楽器演奏の楽しみを伝え、お客様の裾野を広げて参りたい。ムーブメントを起こしていくといっても良いでしょう」と力強い言葉で語った。

同社が進める様々なコンテンストやイベントなどが、ユーザーとのコミュニケーションを生み出し、より高い完成度を持った魅力的な製品開発へとフィードバックされる

発表会では、リアルなサウンドと表現力がピアニストから高い評価を受けるデジタルピアノ「V-PIANO Grand」をはじめ、ドラマーのパフォーマンスに即応する「V-Drum」の最新モデル、最大3時間の録音と99フレーズのメモリーに対応したループマシン「RC-3」&「RC-30」高音質かつポータビリティに優れたステージ・ピアノ「RD-300NX」新開発のキック・パッドとVシンバルを搭載した電子ドラム「V-Tourシリーズ」&「V-Compactシリーズ」、シンセ・サウンドとギター・モデリングを融合させた革新的かつ即戦力のサウンドを装備したギター・シンセ「GR-55」、シンプルながらも様々なシーンで活用できるUSBオーディオ・インタフェース「TRI-CAPTURE」&「DUO-CAPTURE」、ホーム・ユースからステージ・ユースまで幅広く対応するコンボ・オルガン「ATELIER Combo AT-350C」など、バリエーション豊富な楽器/エフェクター/録音機器/アンプなどが一挙に紹介された。

数多くの新製品が実際のサウンドやプレイを体感できるスタイルで展示されていた