"妻"に焦点を当てて、その姿を公表されているデータから読み解く「妻の正体~データ編」。今回のテーマはマンション選び。働くママ世帯と専業ママ世帯では、マンションを選ぶ"目"に少し違いがあるようだ。ヘルスケア施設のニーズが高いのはどっち? キッチンを重視するのは?
今回取り上げるのは、博報堂BaBU(Baby&Family Business)プロジェクトが発表した『働くママ世帯』と『専業ママ世帯』の「首都圏のマンション選び」に関する比較調査レポート。調査は昨年10月、小学生以下の子どもを持つ1都3県の男女725人を対象に行った。まずは購入検討期間だが、働くママ世帯が平均8.2カ月で、専業ママ世帯は平均6.4カ月。働くママ世帯の方がマンション選びに時間をかける傾向があるようだ。
物件選びでの重視点にも違いが。1位の「立地エリア」、2位の「間取り」、4位の「最寄駅までの所要時間」は同じだったが、働くママ世帯で3位の「広さ(数など)」は専業ママ世帯では5位。逆に専業ママ世帯で3位だった「物件価格」は、働くママ世帯では5位と低くなっている。ちなみに働くママ世帯の物件購入価格は平均4,694万円、専業ママ世帯の物件購入価格は3,902万円。その差は792万円だった。
通勤時間も大事なポイント。「購入物件からの平均通勤時間」を聞いたところ、働くママ世帯、つまり共働きの世帯では「42.1分」(夫婦ともに集計)だったのに対し、専業ママ世帯では「52.3分」(夫だけ集計)と約10分長くなっている。
また、働くママ世帯では「インテリア用間接照明」などライティング設備に対するニーズが特徴的で、専業ママ世帯では「納戸/トランクルーム」など実用的な収納設備に対するニーズが強かった。共用施設についても、働くママ世帯では「フィットネスジム」「ジャグジー・温泉」「屋内プール」などヘルスケア施設へのニーズが顕著だったが、専業ママ世帯では「子どもが遊べるキッズルーム」など、子どものための施設をより求める傾向があったという。
ちなみにモデルルームで心が動いた瞬間については両世帯ともに「担当者の良い態度」がトップだったが、2番目をみると、働くママ世帯が「眺望」で、専業ママ世帯が「キッチン」。対象的な結果となっている。