昨年12月から2ヶ月間に渡って開催されてきたニコニコ動画のライブイベント「ニコニコ大会議2010-11 全国ツアー ~ありがとう100万人~」が、東京JCBホールでの2DAYS『FINAL(凸)」と「FINAL(凹)』をもってグランドフィナーレを迎えた。
最後にふさわしく、ニコニコ動画を代表する人気のパフォーマーが集結したこの2日間を、詳細にレポートしていくことにしよう。
ライブパートについては別記事でたっぷり触れることにして、本稿ではまず2日間の大会議で発表されたニコニコ動画の新たな展開を紹介していくことにする。
まず大々的に発表されたのは、ニコニコ動画のTVCMが放映されるという告知だ。
これまでにもアニメ配信やニコニコ大会議開催時には小規模にCM展開をしてきたドワンゴだが、今回はかなり大規模にCMを展開していくのだという。
CMで特にアピールするのは、携帯電話でニコニコ生放送に電話かけることができるサービス「ニコニコ電話」で、メインキャストとしてGACKTが出演する。
CMは「おばちゃん篇」や「女子高生篇」など合わせて4種類。また、ニコニコ動画だけで見られる限定公開CMも10種類用意しているという。こちらにはニコニコ動画の人気シンガー「ぽこた」が出演しており、GACKTとの掛け合いを見ることができる。
TVCMは2月14日から28日まで全国12局でオンエアされる予定だ。
また、2011年における新たな挑戦として、ニコニコ動画オリジナル映画、すなわち「ニコニコ映画」が製作されることが発表になった。なんと、沖縄国際映画祭へも出品されるというから驚きだ。
監督を務めるのは、これまでにも「国際ニコニコ映画祭」などに出演し、ニコニコ動画とのつながりも深い手塚眞氏。
出演者には、女優の渡辺奈緒子のほか、ニコニコ動画の人気ユーザーである「けったろ」「赤飯」「百花繚乱」「のある」「ベェェェェジュ」「弟の姉」「リモーネ先生」「ハニー大木」「恭一郎」「緑」などが決定しているという。
映画のタイトルは『動画探偵ぐれいと・すぺしゃる ニコニコ連続殺人事件』。……まったく内容の想像がつかないが、ニコニコ動画らしい型破りなやり方でぜひ映画祭での受賞を狙ってほしい。
さらに、ニコニコミュージカルにも新展開が見られるようだ。
先日終了した「クリスマス・キャロル」と「ニコニコ東方見聞録」、そして3月公開の「ニコニコニーコ」に引き続き、第4弾と第5弾の上演が早くも決定。
第4弾は人気ボーカロイド曲をもとにして作られた舞台「ココロ」、第5弾は人気バスケットボール漫画をもとにした「DEAR BOYS」である。
プロデューサーの片岡義朗氏によると、いずれもキャストは現在オーディション中とのことだが、「DEAR BOYS」には「クリスマス・キャロル」で演出・脚本・出演を手がけた湯澤幸一郎氏の出演がすでに決定済みだという。それぞれの詳細は特設サイトをご覧いただきたい。
ニコニコ大会議が日本を飛び出す!
続いて、ニコニコ大会議の次回開催地が台湾になったことが発表になった。
さすがにこの発表には大会議の観客、そして視聴者も驚いた様子であったが、考えてみればニコニコ動画では何年も前から台湾ユーザーとの積極的な交流が行われており、また以前から海外向けに台湾版ニコニコ動画も公開されているわけだから、次の候補地が台湾になるのは特におかしなことでもないのかもしれない。
ただ、「ニコニコ大会議 in 台湾」については時期が2011年初夏を予定しているということ以外、詳細不明である。引き続き続報を待ちたい。
このほかにも、大会議では多数の新機能やイベントの発表が行われた。
ニコニコ動画の新サービス
まず、動画プレーヤーの脇でゲームを楽しむことができる「ニコニコアプリ」に、3月9日から新作ゲーム「ぷちっと★ロックシューター」が登場。
さらに携帯電話をニコニコ動画のリモコン代わりにして音量の変更やコメント投稿などが行える「ニコニコリモコン」が3月末から開始となるほか、ニコニコ市場に貼り付けられるクーポンサービス「ニコクーポン」がスタートするとのことだ。
これらのサイト本体での新サービスに加えて、ニコニコ動画はイベント面でも充実を図っていく。
ニコニコ生放送では、2月12日、13日の2日間に渡りユーザー生放送のお祭「ナマケット」を開催。期間中はニコニコ生放送トップページをユーザー番組がジャックし、面白い番組をより見つけやすくする手助けとなるようなイベントを目指すという。
そして2010年12月に開催された踊り手たちの祭典「ニコニコダンスマスター」の第2弾が、4月9日に開催決定した。会場は都内最大収容人数を誇るクラブagehaで、今回もイベントの模様はニコニコ生放送で中継される。
新サービスやイベントなど、多方面へと展開するニコニコ動画の今後に注目していきたい。