2010年末には2年連続2度目のNHK紅白歌合戦に出場するなど、声優としてもアーティストとしても絶好調の水樹奈々だが、2011年1月22日(土)と23日(日)の両日には、神奈川・横浜の横浜アリーナにて、2011年初のライブイベント「NANA MIZUKI LIVE GRACE 2011 -ORCHESTRA-」を開催した。
今回のライブは、「-ORCHESTRA-」のタイトルどおり、フルオーケストラをバックに行うといったもので、水樹の新たなるライブパフォーマンスに注目が集まり、両日ともにおよそ15,000人のファンが集結した。演奏を務めたのは東京ニューシティ管弦楽団で、指揮は藤野浩一氏が担当。ライブはまずオーケストラによるヴァイオリン協奏曲で幕を開けた。
オーケストラの演奏に青いサイリウムの波といった、一見ミスマッチな状況の中、オープニングナンバーとなる「天空のカナリア」のイントロとともに水樹奈々が登場。「天空のカナリア」に相応しく、空を飛んで(天井から吊られて)の登場に、会場からは大きな歓声がおこる。
「Tears' Night」のあと、「皆様、こんばんわ」とオーケストラの雰囲気にあわせておしとやかに挨拶する水樹だが、おしとやかさも最初だけで、ここからは一気にいつものペース。およそ90人という圧倒的なオーケストラの存在感にも負けないパワフルなステージを展開する。そしてオーケストラの演奏と水樹の歌声が、いつもとはちがった空気感を生みながら、観客を新たな魅力へと誘っていく。
MCでは紅白歌合戦でのエピソードなどを交えつつ、「テルミドール -Vingt-Sept-」などの懐かしめの曲から、「PHANTOM MINDS」まで、新旧のナンバーを織り交ぜつつ、ライブは進行する。途中、「Justice to Believe (MUSEUM STYLE)」では、GRACEスペシャルトロッコに乗って会場を半周し、アリーナ中央に設置されたステージに舞台を移してのアコースティックコーナー。ここでは、水樹のバックバンドであるcherry boysのメンバーを従え、ピアノ&アコースティックギター&パーカッションをバックに、「オルゴールとピアノと」や「LOOKING ON THE MOON」などを披露する。
再びメインステージへと舞台を移すと、ここからはオーケストラ&cherry boysの演奏をバックにラストスパート。「Orchestral Fantasia」や「ETERNAL BLAZE」などで一気に盛り上がったあと、さらにアルパ奏者の上松美香をゲストに迎えた"最強"のメンバーで「Heart-shaped chant」を歌い上げる。そしてMCで「みんな、名前を呼んでください」と呼びかける水樹。会場からは「奈々ちゃ~ん」という声が響く。「奈々という名前は、私の大好きなパパが付けてくれた名前で、名前を呼ばれるたびに、すごく幸せな気持ちになります」と涙を浮かべながら語りかけ、「深愛」でライブ本編を締めくくる。
そして当然のごとく巻き起こるアンコールの声。ふたたびステージに登場した水樹は、まず「SUPER GENERATION」を熱唱する。MCでは、4月13日にニューシングルが2枚同時に発売されること、そして5月7日の福岡を皮切りに、北海道や新潟、岡山などを含む全国14カ所を廻るツアーが決定したことが報告された。5月からのツアーは、水樹曰く「水樹史上最長のツアー」ということで、ラストを飾る7月24日の埼玉スーパーアリーナまで、およそ2カ月半に渡る長期ツアーとなっている。
ニューシングル&ツアー決定の報にわきあがる中、「歌える喜びと歌が大好きだっていう気持ちを込めて」、ライブのラストナンバーとなる「Sing Forever」を歌い上げる。そして、オーケストラを含めてすべてのメンバーがステージを下りてもまだまだ物足りない観客からの「もう一回」コールに応えて、あらためてステージに姿を見せた水樹は、いつもならアンコールの最初に行う「シャッス!」をここで披露。そして、会場と一体となってアカペラで「POWER GATE」を合唱し、およそ3時間のライブの幕を閉じた。
「NANA MIZUKI LIVE GRACE 2011 -ORCHESTRA-」セットリスト(1/23分)
ヴァイオリン協奏曲 | |
M-01 | 天空のカナリア |
M-02 | Tears' Night |
M-03 | undercover |
M-04 | ファーストカレンダー |
M-05 | テルミドール -Vingt-Sept- |
M-06 | PHANTOM MINDS |
M-07 | MARIA & JOKER |
【映像】-あの日夢見た願い- | |
M-08 | Justice to Believe (MUSEUM STYLE) |
M-09 | オルゴールとピアノと |
M-10 | LOOKING ON THE MOON |
M-11 | 大好きな君へ |
M-12 | Astrogation |
ボレロ | |
M-13 | Orchestral Fantasia |
M-14 | ETERNAL BRAZE |
M-15 | Crystal Letter |
M-16 | Heart-shaped chant (guest:上松美香) |
M-17 | 深愛 (guest:上松美香) |
ENCORE | |
EN-01 | SUPER GENERATION |
EN-02 | Sing Forever |
W-ENCORE | |
WEN-01 | POWER GATE (アカペラver.) |