米Microsoftは2月3日(現地時間)、現在同社が開発中のホームサーバOSの最新版「Windows Home Server 2011」(開発コード名「Vail」)がリリース候補版(RC)になったことを報告した。今年春から同OSを搭載したOEM製品が順次出荷されることになるという。

RC版は名前の通り製品版直前の状態であり、間もなく正式発売が近付いていることのサインだ。Windows Home Server 2011 (WSH 2011)は従来まで「Vail」の名称で呼ばれており、WHSとしては2つめのバージョンにあたる。前バージョンのWHS v1はSmall Business Server 2003 (中身はWindows Server 2003でWindows XP世代相当)をベースとしていたが、今回のWHS 2011はWindows Server 2008 R2 (Windows 7世代相当)がベースとなっており、最新ハードウェア等のサポートのほか、64bit動作のOSとなっている。RC版リリースまでにDrive Extender廃止のほか、WHS v1でローンチパートナーだったHPがWHS事業から撤退を発表するなど寂しい話題こそあったものの、WHSの64bit対応などを歓迎するユーザーは多いはずだ(特に大容量HDDサポートなどの面で)。

RC到達にともない、アドイン開発用のWindows Server Solutions SDKの最新版の提供が開始されているほか、同バージョンで初めて公開された「Move Folder Wizard」と呼ばれる機能の搭載が告知されている。これはドライブ間データコピーを支援する機能で、WHSマシンに新規ドライブが追加されるとフォーマットから設定までを自動で行い、既存データを簡単に移動できるようになる。ただし、Drive Extenderで提供されていたようなドライブ間の自動複製機能は用意されない。これ以外のバックアップ、リモートアクセス、メディアストリーミングなど、従来まで提供されていたWHSの基本機能はほぼそのまま利用できる。

Move Folder Wizard