奈良県吉野町とイオンは4日、吉野町の産業振興・観光振興・地域の発展を目的とした提携について合意したと発表した。提携の第一弾として、2011年3月下旬から、イオンの電子マネー「WAON」に吉野千本桜をデザインした『吉野さくらWAON』を発行する。
「吉野さくらWAON」は、カードの表面に吉野が誇る「吉野千本桜」を冠し、裏面には、吉野山のシンボルである、世界遺産「金峯山寺蔵王堂(国宝)」を配している。蔵王堂は、吉野山から大峰山にいたる山々の総称である金峯山の高台にそびえたち、東大寺大仏殿に次ぐ木造の大建築。
同カードがイオンの店舗やファミリーマート、マクドナルド、吉野家など全国95,500カ所にのぼるWAON加盟店で利用された売上金の一部をイオンから「吉野桜基金」に寄付し吉野山の桜の保全に役立てる。
吉野山は、世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」に位置づけられていると同時に、春には3万本もの桜が咲き乱れる日本でも有数の桜の名所でもある。吉野には年間140万人の観光客が訪れ、街道には数多くの観光スポットや古寺史跡が点在している。
今後、「吉野さくらWAON」での決済に加えカードの別機能を活用し、訪問客に観光をより楽しんでもらえるよう、観光施設の割引などの特典サービスを実施するとしている。