Mozillaは25日、Firefox 4.0β10をリリースした。今回のリリースでは、
- メモリ消費量の削減
- Mac OS XでAdobe Flashの安定性の向上
- 不具合回避のため、グラフィックドライバーのリモートブラックリストの導入
といったの改良が行われた。これ以外にも多数のバグフィックスが行われた(図1)。
図1 フィックスリスト |
予定通りにいけば、次はリリース候補版がリリースされる。新規にインストールする場合には、β版の公開サイトからダウンロードすればよい(図2)。
もし、β9をインストールしているのであれば、Firefoxメニューの[ヘルプ]→[Firefoxについて]を選ぶと自動的にソフトウェアの更新が行われる(図3)。
メモリ消費量の削減はどのくらい?
さて、今回の改良点の大きなものの1つに、メモリ消費量の削減がある。最近では、PCに多くのメモリを搭載することが少なくない。しかし、Webブラウザの比較では、よく取り上げられるテスト項目の1つでもある。今回、デバイスマネージャーを使い、メモリ消費量を比較してみた。使用した環境は以下の通り。
- CPU:Intel Core 2 Duo E6600 2.4GHz
- Memory:DDR2 1GB * 4
- M/B:Asus P2B-VM
- HDD:SATA 80GB
- Graphics:GeForce 9800GT
- OS:Windows 7 32bit版
テストでは4つのタブを開き、10秒以上経過し、安定した状態となったところでのメモリ消費量を測定した。まず、これまでのバージョンではあるβ9である(図4)。
図4 β9のメモリ消費量 |
ついで、β10の結果である(図5)。
図5 β10のメモリ消費量 |
β9は91,276KB、β10は83,680KBとこの範囲では、メモリ消費量が低いことが確認できた。しかし、実際に使用するメモリ以外にも関連するアプリケーションやプラグイン、さらにアドオンなどの影響を受けやすい。表示するWebページによっても違いが大きい。同じポータルサイトでも、表示される広告がGIFか動画でも大きく異なるであろう。この点には注意していただきたい。筆者の操作感では、多くのタブを開いた状態でも、そんなに重くなっていないかなという印象であった。多くのタブを同時に開く使い方をするユーザーもいれば、あまり開かないユーザーもいる。使い方の違いによっても、違う印象を受けるかもしれない。
Tab Mix PlusもFirefox 4.0に対応
さて、前回の記事でも、アドオンの対応状況を確認する方法について解説した。人気のあるアドオンの1つTab Mix Plusの開発版が、Firefox 4.0β10に対応した。Tab Mix Plusは、Firefoxのタブ機能の拡張するもので、
- タブの複製
- タブフォーカスの制御
- 閉じたタブの復元
- クリック時の動作変更
などが行える。開発版の公開サイトから最新版のTab Mix Plusを選択する。
ここでは、最新版であり、日本語にも対応しているtabmixplus-0.3.8.5pre.110126b-multi-langeage.xpiを選ぼう。クリックすると自動的にダウンロードが開始されるが、図7のようなメッセージが表示される。
図7 インストールできないとのメッセージ |
ここでは、[許可]をクリックする。ダウンロードが行われ、おなじみのアドオンのインストール画面となる(図8)。
[インストール]をクリックし、Firefox 4.0β10を再起動する。タブの右クリックメニューが拡張されている(図9)。
上でもふれたが、筆者は割りとタブを多く開くことが多い。開きすぎて[他のタブをすべて閉じる]を使うのだが、これで開いておきたいタブも閉じてしまうことが多い。そんなときに、タブの保護をしておくと閉じないですむ。Tab Mix Plusは、非常に多くの機能が提供されている人気のアドオンである。このようなアドオンが4.0に対応してきたことは、うれしい限りである。まだまだβ版であるので、バグも少なからず残ってはいる。しかし、筆者の使用する範囲では、かなり安定化、そして高速化してきた。簡単にクラッシュするようなことは少ない。移行の準備をするのも悪くないであろう。