富国生命保険(以下、富国生命)と日本ユニシスは25日、両社が共同開発した給付金イメージワークフローシステムを、24日から富国生命で稼動開始したと発表した。これにより、給付金支払い査定業務の精度向上と支払いの迅速化、および顧客サービスのさらなる充実を図る。

富国生命では、2008年10月より、診断書をスキャンしてイメージデータ化したものをパンチ入力し、医療用語のデータベースと突き合わせて査定者の支援を行なう「診断書支援システム」を導入。今回稼働したシステムは、この「診断書支援システム」を活用し、契約管理システムで保持している契約内容や過去の支払履歴といった支払査定に必要な要素と連携させることに加え、査定ノウハウを機械化部分に取り入れることで自動査定を実現したという。

今回のシステムの開発にあたり、富国生命は社内に給付金支払い査定業務の改革プロジェクトを立ち上げ、従来行っていた業務を分析の上、問題点を整理することから着手。一方、日本ユニシスは、イメージワークフロー開発における実績・経験を元に、システム構築パートナーとしてプロジェクトに参画した。

システム基盤として、イメージワークフローシステムを構築するための必要機能を備えた日本ユニシスの専用基盤「Image Flow Foundation」を採用。高い開発生産性を実現することで開発期間を大幅に短縮し、2009年5月のプロジェクト立ち上げから約1年半という短期間でシステムの稼動に至った。

今後の展開について、富国生命では事務効率化を目指し、イメージワークフローの適用範囲拡大を目指すとのこと。また日本ユニシスは、今回のプロジェクトにおける経験をもとに、金融業や流通業などの業界へ積極的にイメージワークフローシステムを提供していくとしている。