海外旅行に持っていくのにデジタル一眼もいいけど、コンパクトデジカメっていう手もある。なんせ、荷物が増えてしまいがちの海外旅行。荷物はなるべく減らしたい。あるいは、デジタル一眼のサブ機として考えてもいいだろう。
では、どんなコンパクトデジカメを持って行こうか。訪れる場所にもよって選択肢は変わってくるかもしれないが、今回は冬のヨーロッパ。ちょっと小粋でスタイリッシュなコンデジと旅したい。
GPSで海外旅行の楽しみが広がる
そこで選んだのが、「EXILIM Hi-ZOOM EX-H20G」。実は、ドラマチックな写真が撮れる「HDRアート」機能付きの「HIGH SPEED EXILIM EX-ZR10」にしようか迷ったのだが、EX-H20Gに決定したのはいくつか理由がある。
まずは、広角24mm対応。EX-ZR10の28mmも悪くはないが、ヨーロッパの建物は予想以上に大きいので、24mm対応はうれしい。そして、屋内でも屋外でも対応するハイブリットGPS機能と地図データを搭載していること。「リアルタイムに、地図上で自分の場所がわかる」というのがウリだそう。
そして、私的に最近はまっているパノラマ写真が撮れる、「スライドパノラマ」機能が付いていることもうれしい。それも、よくある120度パノラマではなく、最大360度パノラマが可能っていうのも大きい。訪れた場所をパノラマで撮っておくと、旅の思い出がより深くなる。
その他、「プレミアムオート」による高画質や高倍率10倍ズームも、理由のひとつだった。
え! あなたも…!? ノートルダム寺院近くで、おじさんがくるくる回ってる
まずは、パリでかわいいものさがし。サンルイ島のお菓子屋さんのショーウインドウをぱちり。いろとりどりのお菓子がショーウインドウを飾っている。「エクレアもやっぱりあるのね」と思いながら、ちょっとがたついた木のドアを開けて「ボンジュール マダム」って話しかけてキッシュを買う。
ノートルダム寺院に行こうと、オテル・ドゥ・ヴィーユの前を通ってセーヌ川にかかる橋を渡ったら、外国人(当たり前だけど)のおじさんがカメラを持ってくるくる回っている。「あ!」と思って、そのおじさんが持っているカメラを見ると、"CASIO"!
おじさんもスライドパノラマを楽しんでいたのだ。
持っていたのは、EX-ZR10。話しかけたらデジカメなのに「えーとFilm」なんておじさん照れてかわいいです。そばにいた奥さんは、なんでうちの旦那くるくる橋の真ん中で回っているのよ、っていう顔をしてました。
というわけで、今回いろいろスライドパノラマを撮影してきた。お土産屋さんの3枚分ポストカードをくっつけたパノラマ絵葉書もいいんだけど、自分の好きな場所で撮れるのがポイント。なかなか360度はいかなかったり、画像を合成するので回り方次第で建物やものの輪郭が多少ずれたりするんだけど、旅の思い出作りに最適だ。
ハイブリッドGPS機能を試してみる
EX-H20GのハイブリッドGPS機能の特徴として、1)撮影した画像に緯度経度情報をもたせ、カメラ内で表示できる。2)カメラ内の地図で、撮影した画像に関して、どこで、どちら向きに撮影したかをマッピングできる。3)あらかじめカメラ内に入っている名所旧跡のサムネイル写真が表示され、地図にその位置がマッピングされるので、ガイドブック代わりになる。というのが挙げられる。
ためしにハイブリッドGPS機能をオンにし撮影した画像を、カメラ内の地図上にマッピングしたのが上の写真。パリからはるばる着いたデンマーク・コペンハーゲンで撮影したもの。パリやコペンハーゲンのような大都市では、中規模な通りまで表示され、軌跡がかなりの精度でわかるので楽しい。
総じて、使いやすいカメラ。写りもコンパクトカメラとしては合格点。スライドパノラマやハイブリッドGPS機能は、旅の楽しさが増えると、感じた年末年始休暇だった。