"妻"に焦点を当てて、その姿を公表されているデータから読み解く「妻の正体~データ編」。今回のテーマは主婦がパートで働く理由。安定した正社員ではなく、あえてパートという働き方を選んだ本当の理由とはどんなものなのだろうか?
今回紹介するのは、求人広告を企画・発行する「アイデム」の「人と仕事研究所」がまとめた「平成22年版パートタイマー白書」の調査データ。同調査は、昨年3月5日、6日に実施。パート・アルバイトをしている20歳以上の既婚女性1,030人がウェブアンケートに回答した。
主婦パートに「パート・アルバイトという働き方を選んだ理由」(複数回答)を聞いたところ、もっとも多かった理由は「家事や育児と仕事の両立を図りたいから」で61.1%、次いで「自分の都合のよい時間や曜日に働きたいから」の60.2%、「扶養の範囲内で働きたいから」が49.6%だった。ちなみに「正社員としての職が得られないから」は13.9%にとどまっている。
そのほかの理由では「家の近くで働きたかったから」が35.2%、「気楽に働きたいから」が30.2%などとなっている。
子どもの有無によっても理由には違いがあり、もっとも多かった理由をみると、「子どもあり」では「家事や育児と仕事の両立を図りたいから」(68.0%)だったのに対し、「子どもなし」では「扶養の範囲内で働きたいから」(60.2%)だった。
同社発行のWeb情報誌「現場イズム」では、この結果について「主婦パートが自身の環境にあった働き方を選択していることがうかがえ、とりわけ子育てが大きく影響していると言える」と分析している。