コーヒーチェーンの米Starbucksは1月19日(現地時間)、スマートフォンでの料金支払いを可能にする「Starbucks Card Mobile App」の対象店舗を全米展開したと発表した。現時点で同アプリの対応機種はiPhone(含むiPod touch / iPad)とBlackBerryで、店舗での支払いの際にバーコード部分を提示してスキャンすることで現金の取り扱いなしに支払いが完了する。

もともとはStarbucks本社のある米ワシントン州シアトルや米ニューヨークの一部店舗で実験が行われていたサービスで、今回はこれが全米6800のStarbucks店舗とディスカウントチェーンであるTarget店舗内のStarbucksカウンター1000カ所以上へと拡大された形となる。Starbucksでは以前より、例えばiPhone向けに「myStarbucks」と「Starbucks Card Mobile」という2種類のアプリを提供しているが、この店舗支払いサービスでは後者のStarbucks Card Mobileを利用することになる。これは同社が発行しているStarbucks Cardのモバイルアプリ版で、購入したカードに一定額をチャージすることで店舗支払いがカードのみで行えるというプリペイド方式をとっている。モバイルアプリ版ではカードをリーダーに通すのではなく、バーコードを表示した状態でスキャンして顧客情報を参照し、そこのチャージ履歴から引き落としが行われる。モバイルアプリではオンラインチャージも可能で、複数の大手クレジットカードやPayPalが利用できる。

Starbucks Card Mobile for BlackBerry

Starbucks Card Mobile for iPhoneの起動画面。チップは別途現金を用意すること

アプリの入手方法は、iOS版の場合はApp Store経由で、BlackBerry版の場合は同社サイトにアクセスして入手が可能。コーヒー嫌いの筆者もStarbucksをよく利用するが、財布にカードを入れ忘れて現金で支払うことが多い。一方でスマートフォンは忘れず携帯しているので、これで支払いが行えるのであれば非常に便利だ。なおStarbucksでは同日、「Trenta」(イタリア語で「30」の意味)というカップの新サイズ導入を行っている。Short、Tall、Grande、Ventiに次ぐ5つめのサイズで、量は31オンス(約920ml)とVentiのおよそ1.5倍だ。Venti自体日本では見かけないが、もし渡米するチャンスがあったらTrentaにチャレンジしてみてほしい。