モデル作成も審査基準に沿って基本に忠実に
――競技部門で第3位、総合部門で優勝、ということはモデルも相当評価されての結果だと思うのですが、モデルはどのように詰めていったんですか?
宮崎泰貴さん(27歳)。ETロボコン暦4年目のリーダー。計測システム開発部に所属し、普段の業務では組み込み分野ではなくネットワークの計測関係の測定器を扱ったアプリケーションを作っているとか |
宮崎:モデルも全員で話をしながら…基本に忠実に作っていきました。
山口:モデルの審査基準はあらかじめ公開されているので、それぞれの審査項目に対して、じゃあこういう情報を中に載せないとダメだ、ということを列挙して、それにしたがって下書きから作り上げていった感じですね。
――素晴らしいですね…実に優等生的と言いますか(笑)、正攻法のやり方が見事にハマったんですね。
山口:それと、モデルの中で書いたことに対して、原理や仕組みなどがどういう場面で活用されているかを実際に示す、ということについて結構こだわっています。
宮崎:基本的に、モデルを見て"走れるな"と思わせたら勝ちだな、というのはありましたね。
山口強さん(26歳)。ETロボコン暦2年目。ネットワークシステム開発部に所属。やはり普段の業務は組み込みではなく、データベースなどを使用したWEBアプリケーションの開発を担当 |
――南関東のチーム同士で協力し合う中で、もっとこうした方がいい、という話もあったんですか?
宮崎:最初の要求分析からクラス図とか、実装に落としこんでいくところについて、どういう考えでやったのかというポリシー的な話や、今回の新規の課題である並行性設計というところは話題が盛り上がりましたね。皆いろいろな考え方を持っていて。
――そうしたモデルの中で示したことが競技でうまく行ったという実感はありましたか? それとも、勝てちゃった!という感じの方が強かった?(笑)
宮崎:僕は正直後者ですね(笑)。走行についてもモデルについてもやれることはやってきたので、ある程度行けるのでは?という期待はありました。ただ、やってみないとわからないなっていう…。
山口:もうちょっと強気のコメントじゃなくていいんですか?(笑) 走行に関して言えば、ミスをしないで想定通りに行けば、5位圏内に入れるポテンシャルはあると考えていました。