LGエレクトロニクス・ジャパンは20日、ゲーマー向けの23型ワイド液晶ディスプレイ「E2370V-BF」を発表し、都内で記者説明会を開催した。「E2370V-BF」はLEDバックライトを採用したIPSパネルを搭載し、1月下旬より発売する。価格はオープンで、店頭予想価格は33,000円前後の見込み。
「E2370V-BF」は、ゲーマーや高性能/高機能な液晶ディスプレイを求めるユーザーに向けた製品。エヌ・シー・ジャパンが運営するオンラインRPG「タワー オブ アイオン」の推奨モニタとして認定を受けている。
主な仕様は、画面サイズが23型ワイド、解像度が1,920×1,080ドットのフルHD対応、LEDバックライトのIPS(UH-IPS)パネルを搭載。輝度は250cd/平方メートル、コントラスト比は1,000:1(DFC有効時は5,000,000:1)、視野角は水平垂直とも178度。応答速度(GTG)は14msだが、中間階調から白/黒への変化に対する偏差の平均値は1.2msとなっている。
映像入力インタフェースは、HDMI×2、DVI-D(HDCP対応)、D-Sub。本体サイズはW556.2×D412.7×H174.8mm、重量は4.36kg。搭載するほとんどの機能をスムーズに利用できるリモコンが付属。
そのほか、ぼやけた映像を鮮明化する超解像技術、映像と音声の入出力遅延を低減するスルーモード、各種設定をOSDで登録可能なユーザーモード×3、PIP(ピクチャー・イン・ピクチャー)、自動輝度調整といった機能を搭載している。スケーリング機能は、1:1(ドットバイドット)、オリジナル(アスペクト比固定)、フル(全画面拡大)という3モードだ。
ユーザー調査をフィードバックした「E2370V-BF」
説明会の冒頭では、LG Electronicsのチェ・ソグヨン氏が製品コンセプトを紹介。「E2370V-BF」は従来モデル「W2363V-WF」の後継となり、ユーザーからの意見や実際の調査などをフィードバックして、「E2370V-BF」の開発に当たったという。長時間の使用時に目の疲れを低減する要素(自動輝度調整、IPSパネル)が好評だったほか、使い勝手に対する要素が目立った。
具体的には、入力系統や設定をすばやく切り替えられること、表示するコンテンツに応じた複数の設定をすばやく切り替えられること、PIPの実装(ゲームをしながらDVDを観るなど)といった内容だ。また、OSDを操作する本体ボタンは、タッチ式よりもプッシュ式を好むユーザーが多かったという(実際にきちんと押している感覚がよい)。
続いて登壇したLGエレクトロニクス・ジャパンの和田恵一郎氏は、「E2370V-BF」の特徴を解説。IPSパネルとLEDバックライトの優位性、超解像技術、スルーモード、3つのユーザーモード、PIP機能、自動輝度調整、スケーリング機能、リモコン機能などを紹介した。
超解像技術では、その一部である「シュートコントロール技術」が特徴的。超解像処理を施した映像は、オーバーシュートが原因による輪郭部の白浮きや偽色が発生することがあるが、シュートコントロール技術はこの現象を抑制する。映像の解像感を維持しながら、上品でナチュラルな自動調整を行うという。
スルーモードは、映像/音声の入力信号に対するデジタル処理を一部スキップすることで、入力から出力(画面表示と音声出力)までの時間的な遅延を減らす機能。これにより、ユーザー操作の高速なレスポンスが要求されるシューティングゲーム、格闘ゲーム、リズムゲームなどにおいて、ユーザー操作と画面表示のズレを最小限に抑えられるとしている。
PIP機能はHDMI1とHDMI2の親子画面のみ不可能。SWAP機能もあり、リモコンのボタンで親子画面を入れ替えられる。
なお、従来モデルの「W2363D-PF」は120Hzのリフレッシュレートに対応していたが、今回のE2370V-BFは非対応だ。今後はゲーマー向け液晶ディスプレイのラインナップを拡充する予定とのことで、その中で120Hz駆動をサポートした製品も検討していくとした。