損保ジャパン・ディー・アイ・ワイ生命保険は20日、「2010年冬のボーナスと家計の実態」をテーマとしたアンケートの調査結果を発表した。これによると、ボーナスの使い道は「預貯金」が70.6%とトップ。特に、妻が20代の世帯では、88.8%が「預貯金」と回答しており、若い世代ほど"守り"の姿勢が強まっていることが分かった。

調査は、全国の20~50代のサラリーマン世帯の主婦500人(各年代ごと125人、平均年齢39.7歳)を対象に、2010年12月10日~14日に実施した。

これによると、ボーナスの手取金額が「増えた」と回答した人は33.8%(前年冬20.4%)、「減った」と回答した人は31.4%(前年冬53.8%)と、前年冬に比べ大幅な回復が見られたものの、平均手取額は調査開始以来最低だった昨冬と同額の62.1万円で横這いとなった。

2010 年冬のボーナス手取額

ボーナスの使い道は例年通りトップは「預貯金」だったが、比率が70.6%と冬の調査で最高となり、"守り"の姿勢が一層強まっていることが分かった。特に、年代別に見ると、妻が20代の世帯では88.8%が「預貯金」と回答、30代の世代では76.0%と回答するなど、妻が若い世代になるほど、ボーナスを預貯金に回す比率が高いことが明らかとなった。

妻が若い世代になるほど、ボーナスを預貯金に回す比率が高いことが明らかとなった

また、ボーナスの使い道で「生活費の補填」と回答した人は43.6%(前年冬47.2%)、「ローンの支払い」と回答した人は32.2%と(同33.8%)と前年比で減少する一方、「プチ贅沢」は25.4%(前年冬21.2%)、「衣料品・服飾費」は22.6%(同19.0%)となり、前年に比べ増加した。

さらに、ボーナスの中から夫に渡した小遣いの額を聞いたところ、渡した人の平均は6.9万円と、昨冬の7.3 万円から減少。しかしながら、小遣いを「渡さない(0円)」と回答した人は42.0%(前年冬47.4%)で、前年冬より減少した。損保ジャパンDIY生命では、「小遣いを渡す金額は減ったものの、小遣いを渡す主婦の増加によって、懐が少しはあたたかくなった夫が増えた」と分析している。

家計の現状については、「苦しい」と回答した人は61.0%で、3年連続6割を超えた。今後の見通しに関しても、「厳しくなっていく」が44.0%と4割強で、「主婦目線での先行き不安感は大きい」(損保ジャパンDIY生命)。

家計の現状と今後の見通し

妻の年代別で比較すると、最も、家計が苦しい上に見通しも厳しいと感じている世代は50代で、「苦しい」と回答した人が63.2%、「厳しくなっていく」と回答した人が49.6%となっており、「現状にも先行きにも悲観的な見方をしているようだ」(同社)。

また、家計費節約のために、倹約生活をしているかどうかを聞いたところ、「倹約している」(67.6%)が約7割と、多くの主婦が倹約を意識した生活を送っていることが明らかになった。「倹約している」と回答した主婦に、2011年の倹約生活はどうするつもりか聞いたところ、「今年も倹約をする」と回答した人は99.4%だった。

「倹約していない」と回答した主婦でも、半数以上が新たに「倹約を考えた生活をする」と回答しており、「『倹約疲れ』という言葉もあるが、家計が足踏みの状態では、倹約疲れなど感じていられないようだ」(損保ジャパンDIY生命)としている。