今年、創立60周年を迎える東映は19日、都内で2011年度のラインナップ発表会を行い、監督ら製作陣が各作品を説明した。
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2011年度は同社の代表的作品といえる『仮面ライダー』などの戦隊シリーズ、『ワンピース3D』、『手塚治虫のブッダ‐赤い砂漠よ! 美しく-』といったアニメ作品のほか、向井理が映画初主演する『僕たちは世界を変えることができない。』、松山ケンイチと瑛太がダブル主演の『僕達急行 A列車で行こう』など多彩な作品が登場。また、30年ぶりに同社単独での洋画配給となるウォンビン初単独主演の2010年韓国ナンバー1ヒット作『アジョシ』(原題、今秋公開)、オダギリジョーとチャン・ドンゴンのダブル主演で、総制作費20億円をかける『マイウェイ』(仮題、2011~2012年公開予定)、さらに、JAXA(宇宙航空研究開発機構)の全面協力の元、昨年6月に地球に帰還した小惑星探査機「はやぶさ」のプロジェクトチームと家族を描く『小惑星探査機はやぶさ‐遥かなる帰還‐』(2012年公開予定)の製作が明らかになった。
「60周年記念作品にどれを選んだら良いのか難しい」と切り出した同社の岡田裕介社長は、「お分かりのとおり、『仮面ライダー』と『ワンピース』、『プリキュア』をのぞくと、何が残るんでしょうね(笑)?」と大手映画会社ながら自嘲コメントで笑いを誘う一方、60周年記念作品として「ラインナップにはない裏メニューをお届けするかもしれませんし、当選確実なのは『小惑星探査機はやぶさ~』です。でも、確実じゃないのは作品が出来上がるかどうかです(笑)」と自信をちらつかせ、会場を沸かせた。
また、発表会に出席した、ブサかわ秋田犬"わさお"と人々の絆を描く『わさお』の錦織良成監督は「初日にわさおが逃亡しまして、山の中を2時間探しました(笑)」と製作秘話を披露したほか、『僕達急行~』の森田芳光監督は「こんなに当選確実な作品はない!」と、岡田社長の言葉にかけて断言。人気コミックを映画化した『莫逆家族 バクギャクファミーリア』の熊切和嘉監督が、「東映らしく暴力的なR指定の映画を目指したい」と意気込むなど、それぞれの魅力をアピールした。