ドレスアップパーツと違って、タイヤというのはやや地味な部品と言えるかもしれない。しかし、実際にはタイヤ1つで大きく運動性能や静寂性が変わってしまうのも事実。低燃費タイヤのラベリング制度導入もあり、最近はスポーツタイヤにも環境性能が求められてきているようだ。それを受けて、続々とタイヤメーカーからは新ブランド、新モデルが発表されている。国産タイヤメーカーのブースを見てみよう。
電気自動車用タイヤにも力を入れる横浜ゴム
環境タイヤ「ブルーアース(BluEarth)」、スポーツタイヤ「アドバン(ADVAN)」の2つの柱で展開する横浜ゴムのブース。ブルーアースはコンパクトカー用のAE-01のほか、今年2月より発売されるミニバン用の「ブルーアース RV-01」、同3月発売のフラッグシップ「ブルーアース-1 AAA spec」でかなりの車種をカバーすることになる。
また、走りを追求したスポーツタイヤ「アドバン ネオバ(ADVAN NEOVA) AD08」で、ポルシェのリアタイヤに適合する305/30R19サイズを開発中。今年の夏くらいにはリリースしたいとのこと。
展示車両で際立っていたのが電気自動車だ。電気自動車用タイヤの可能性を追求する目的で開発されたオリジナルの電気自動車「HER-02」や、アメリカのテスラモーターズ製「テスラ・ロードスター」などが展示されていた。HER-02は、アメリカで開催された「2010バイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム」に参戦し、電気自動車の歴代記録を更新した。
「テスラ・ロードスター」の開発にはロータスが協力し、エリーゼのパーツも流用されている。価格は1810万円 |
スーパーGT開幕戦GT500クラスで優勝した「HIS ADVAN KONDO GT-R」 |
「ARUGOS PORSCHE 977 GT3 RS」。これに適合するアドバン ネオバ AD08を開発中 |
の開発中のリアタイヤ。サイズは305/30R19にもなる |
ブルーアースRV-01を履く「MCR エルグランド」 |
レーシングカーデザイナー由良拓也が提案する「AEROPRIUS YURASTYLE neo」は、ブルーアース-1 AAA specを装着 |
青と緑の2トーンが特徴のブリヂストン
環境タイヤ「エコピア(ECOPIA)」を緑色、今年30周年を迎えるフラッグシップブランド「レグノ(REGNO)」を青色とし、2色のコンセプトでブース展開をするブリヂストン。レグノシリーズ初の低燃費タイヤとして、高い静粛性と運動性能を追求しながら低燃費性能を向上させた「レグノ GR-XT」などを展示していた。
展示車両は、どれも東京国際カスタムカーコンセプトに参加している。展示されていたMINIクーパーSはエコピアの装着はもちろん、外装はガルビノ(GARBINO)、内装はレカロ(RECARO)などのパーツが装着されていた。
ブリヂストンブースに置かれたアウディ A5 スポーツパック |
無限パーツをふんだんに使ったCR-Z。タイヤはエコピアEX10 |
細身のスポークがきれいなホイール「プロドライブ」を装着したメルセデス・ベンツ E300 |
D1グランプリ参戦車両も展示されるトーヨータイヤ
ミニバン用タイヤを中心とした「トランパス(TRANPATH)」、セダンが中心の「プロクセス(PROXES)」という2つのブランドを紹介するトーヨータイヤ。今回、ミニバン専用タイヤの新商品「トランパス mpF」が会場で発表された。これはMPシリーズの5世代目にあたり、「しっかり感」の向上やショルダー摩耗の抑制、低燃費性能の向上などが図られているという。
今回発表されたミニバン用タイヤ「トランパス mpF」 |
トランパス mpFを装着したアルファード。ホイールやエクステリアはカールソン(Carlsson) |
オーテック(AUTECH)のカスタムが施されたエルグランド ライダー |
ルマン24時間の優勝車ポルシェ962Cが見られるダンロップ
ダンロップは、昨年末に発表した「ル・マン4(LE MANS 4)」はもちろん、オートサロンに合わせて1月11日に発表したばかりのSUV用タイヤ「SPクワトロマックス(SP QUATTROMAXX)」を展示。SUV用のフラッグシップに位置づけられており、タイヤのデザインは、イタリアのカロッツェリア「ピニンファリーナ」が担当したという。そのほか、ロスマンズポルシェとして有名なグループCカー「ポルシェ 962C」が目立つ位置に置かれたほか、「DUNLOP テクノロジー ラボ」コーナーでは研究員がダンロップの最新技術を解説するツアーになっており、参加するとダンロップオリジナルカバー付きブロックメモがもらえる。