米Intelが1月13日 (現地時間)に発表した2010年度の第4四半期 (2010年10月-12月)決算は、アナリストの予想を上回る売上高115億ドル、純利益34億ドルで、ともに四半期ベースの過去最高となった。CFOのStacy Smith氏によると、PC市場はコンシューマ需要が鈍化から抜け出せない状態が続いているものの、エンタープライズ需要が力強く、サーバ向け製品が過去最高のマイクロプロセッサ売上げをけん引した。

第4四半期の売上高115億ドルは前年同期比8%増。純利益34億ドルは同48%増 (1株あたりの利益0.59ドル)。欧州委員会からの制裁金支払い命令やAMDとの和解合意などの影響が除外される非GAAPベースだと同10%増だ。営業利益は43億ドルで、これも過去最高の数字。

Intelアーキテクチャグループの売上高は110億ドルで、前期比3%増、前年同期比8%増。グループ別の売上高は以下の通り。

グループ Q4 2010売上高 前期比 前年同期比
PCクライアントグループ 80億ドル 横ばい 3.5%増
データセンターグループ 25億ドル 15%増 24%増
他のIntelアーキテクチャグループ 5億ドル 横ばい 21%増

「強いエンタープライズ需要にSandy Bridge製品ラインのローンチがあいまって、67.5%のグロスマージンと過去最高の43億ドルの営業利益を達成できた」とSmith氏。Atomマイクロアーキテクチャの売上高は3億9100万ドルで前期からほぼ横ばい。マイクロプロセッサのASP (平均販売価格)は前期からわずかに上昇した。

2011年度の第1四半期(2011年1月-3月)については、売上高115億ドル(±4億ドル)、グロスマージン64%(±2%)と予測している。1月-3月は季節的な落ち込みが見られる期間だが、Sandy Bridge製品が好調であり、2010年度第4四半期の水準がしばらく維持される見通しをSmith氏は示している。

3期連続で売上げ記録を更新し続けた2010年度は、Intelにとって記録的な1年になった。通期の業績は売上高が436億ドル (前年比24%増)、営業利益は159億ドル (同179%増)、純利益が117億ドル (同167%増)。いずれも過去最高の数字だ。