BCNは13日、全国の大手家電販売店から収集した実売データを集計する「BCNランキング」にもとづいた、デジタル家電製品の販売動向を発表。BCNアナリストである道越一郎氏が、テレビの動向について語った。
「品薄現象」の解消が"鍵"に
エコポイント特需により、2010年11月に大きく売り上げを伸ばした薄型テレビ。"祭り"の後となった12月は販売台数前年同月比が65.3%、販売金額前年同月比が46.6%という結果で「これだけ大きな前年割れは統計をとり始めた2004年以来、初めて」と道越氏。ただ、「台数ベースでは、エコポイント前の水準に戻ったただけ」(道越氏)とみており、今後は「前年並みの水準を維持できるのではないか。特需の影響による、品薄の状況をいつ解消できるかが問題」(同)としていた。
ちなみに11月は販売台数前年同月比505.3%、販売金額前年同月比381.6%を記録。中でも20型未満のモデルが台数ベースで前年比6倍と伸びており、「サブテレビ需要が本格化しただけではなく、30型や40型が品薄になる中で、小型モデルは製品がのこっていたことも影響している」(道越氏)という。
メーカーシェアは依然としてシャープがトップ。11月に35%を割り込むところまでシェアを下げている原因も、"品薄現象"が関係している。「どれだけ製品を用意できたか? というところが今回のメーカーシェアに影響している」(道越氏)。
また、液晶テレビのLED化は"足踏み"状態となっており、現状で4割程度のLEDバックライト比率は「エコポイント終了後に大きな動きがあるかもしれない」と道越氏。なお、3Dテレビ販売台数は薄型テレビ全体の5%を突破している。