MMD研究所は12日、「2010年テレビ商戦、及びTV VOD(テレビ・ビデオ・オン・デマンド)サービスに関する実態調査」の結果を発表した。同調査は、2010年12月17日~22日の期間にインターネット上で行われ、10代~60代の男女1,824人から有効回答を得た。

回答者のうち、2010年度中にテレビを新たに購入した人は全体の44.3%で、購入ブランド上位は、シャープ「AQUOS」(32.4%)、東芝「REGZA」(27.8%)、パナソニック「VIERA」(18.1%)となった。

「購入テレビブランド」MMD研究所調べ

購買時に重視した情報としては、「販売店定員の説明の良さ」(32.5%)、「広告・カタログの内容」(31.9%)、「企業・ブランド力」(31.1%)などが高ポイントを獲得。また、購買時に重視した商品機能については、「価格がお手頃だったから」が66.1%で1位となり、2位の「画質が綺麗だったから」(38.9%)を大きく引き離す結果となった。同社は、2010年度のエコポイント制度や地デジキャンペーンなどが消費者の購買意欲を促進したのでは、と推察している。

TV VODサービスを利用したことがあるかとの質問に対しては、「利用したことがある」と答えた人は全体のわずか14.3%となった。「利用したことはない」(85.7%)人にその理由を聞いたところ、「現在のTVがサービスに対応していない」(25.2%)、「TVとインターネットを繋ぐのが面倒」(24.6%)、「そういうサービスがあること自体を知らなかった」(23.4%)などが上位に入り、TV VOD視聴に関する情報が消費者に充分浸透していない状況であることが判明した。

TV VODサービスの満足度については、「普通」と答えた人が43.2%で最も多く、「満足している」人は3割以下の23.8%にとどまった。その理由としては、使いやすさを尋ねた設問にて「操作しやすい」との回答が28.7%に過ぎないことなどから、同サービスの操作性の悪さが要因の1つであると考えられる。同社は今後、満足度向上には、操作性の改善や作品の量・質双方の充実が課題であると指摘している。