米Intelと米NVIDIAは1月10日(現地時間)、新たに6年間の技術クロスライセンス契約を結んだことを明らかにした。これによりIntelはNVIDIAの技術を、たとえばSandy Bridgeの後継製品のオンダイGPUに採用できるようになる。
IntelとNVIDIAは2004年11月に、Intelのフロントサイド・バス技術をNVIDIAにライセンス供与し、NVIDIAの3DやGPU技術などに関する特許へのIntelのアクセスを認める複数年のクロスライセンス契約を結んだ。ところが2009年に、IntelがNehalemのようなメモリーコントローラが統合された新世代CPUはクロスライセンスの対象外であると主張。訴訟合戦に発展し、既存のクロスライセンス契約期間の終了日2011年3月31日が迫っていた。
新たなクロスライセンス合意により、IntelはNVIDIAのビジュアルおよび並列コンピューティング技術へのアクセスが可能になる。NVIDIAはライセンス使用料として15億ドルを受け取り、また同社は引き続きIntelの特許を使用できるが、その対象にIntelのプロプリエタリなプロセッサ、フラッシュメモリ、Intelプラットフォーム向けの特定のチップセットは含まれないという。NVIDIAはすでにGPU内蔵チップセット事業から撤退する方向に進んでおり、今回のクロスライセンス契約はGPU統合型CPUの流れに配慮した内容になったと言える。
このほかクロスライセンス契約に関する係争中の問題について、すべてを引き下げることで2社は合意した。