米NVIDIAは、CES 2011の開幕を翌日に控えた米国ラスベガスにて5日(現地時間)、DirectX 11をサポートするFermi世代のアーキテクチャを採用したモバイル向けGPUの新シリーズ、「NVIDIA GeForce GT 500M」シリーズを発表した。同GPU搭載のノートPCは1月中に市場投入される予定。

「GeForce GT 540M」のチップ

ラインナップはパフォーマンス・ユーザー向けの「GeForce GT 555M」、「GeForce GT 550M」、「GeForce GT 540M」、メインストリーム・ユーザー向けの「GeForce GT 525M」、GeForce GT 520M」の計5モデル。主な仕様は以下の表のとおりだ。

GT 555M GT 550M GT 540M GT 525M GT 520M
製造プロセス 40nm 40nm 40nm 40nm 40nm
CUDAコア(SP)数 144基 96基 96基 96基 48基
コアクロック 590MHz 740MHz 672MHz 600MHz 740MHz
シェーダクロック 1180MHz 1480MHz 1344MHz 1200MHz 1480MHz
メモリクロック 900MHz (DDR3) 900MHz (DDR3) 900MHz (DDR3) 900MHz (DDR3) 800MHz (DDR3)
メモリ接続幅 192bit 128bit 128Bit 128bit 64bit
メモリタイプ GDDR5/ DDR3 GDDR5/ DDR3 GDDR5/ DDR3 GDDR5/ DDR3 GDDR5/ DDR3
3D Vision 対応 対応 対応 非対応 非対応
Optimus 対応 対応 対応 対応 対応
CUDA 対応 対応 対応 対応 対応
DirectX DirectX 11 DirectX 11 DirectX 11 DirectX 11 DirectX 11

同社による性能テストの結果。IntelのGPU統合型CPU「Sandy Bridge」を強く意識している

モバイル環境において、最適な性能を得るためには統合GPUだけでは不十分で、Sandy BridgeとGeForceを組み合わせることがベターであるとアピール

全モデル40nmのプロセスルールで製造されるFermi世代のGPUで、GPUを自動的に切り替えてバッテリ消費を抑えるNVIDIA Optimusや、演算エンジンのPhysX、汎用GPUコンピューティングをサポートするCUDAに対応している。3D立体視の3D Visionについては、快適な利用に高度なGPUパフォーマンスが必要になることから、下位モデルでの利用は推奨されず、一部モデルで非対応とされている。

GeForce GT 500Mシリーズ発表後の製品セグメンテーション。ハイエンドのGTXには現時点では400Mシリーズが残ることになる