ロゴも刷新

米Intelは5日(現地時間)、CES 2011の開幕を前日に控えた米国ラスベガスで、"Sandy Bridge"の開発コード名で知られていたCore iシリーズの新世代プロセッサを正式発表した。Core i7/i5/i3の各ブランドにおいて、デスクトップ向けならびにモバイル向けの製品ラインナップが一斉発表されている。日本時間でクアッドコア製品は1月9日、デュアルコア製品は2月から製品投入がスタートする予定。

CES開幕目前の米国ラスベガスにて。Sandy Bridge世代の新製品群を発表するIntel社長兼CEOのPaul S. Otellini(ポール・オッテリーニ)氏

デスクトップ向け製品(※ヒートスプレッダを外した状態)

モバイル向け製品

同社が"第2世代のCoreプロセッサ"と呼ぶ新世代のCore iシリーズ製品群。同社の「Tick-Tock」戦略におけるCPU開発サイクルでは、製造プロセスルールは変更せず、マイクロアーキテクチャを変更する世代にあたる。よって、製造プロセスは全世代のWestmereでシュリンクされた32nmのままだが、アーキテクチャは前世代、前々世代でベースとなったNehalemアーキテクチャから大幅に改良されている。

IntelのTick-Tock戦略。次のサイクルとなる「Ivy Bridge」ではプロセスルールが移行する

Sandy Bridgeのウェハ写真

sandy Bridgeのブロックダイアグラム

主な特徴は、プロセッサダイへのGPUの統合、LLC(Last Level Cache)と呼ばれるリングバス方式の新たな共有3次キャッシュ、CPUとGPUのより高速な動作を可能とするIntel Turbo Boost 2.0、ハードウェアエンコードにも対応するIntel Quick Sync Video、最大1080pの動画を無線LAN経由で外部に出力できるIntel Wireless Display 2.0など多岐にわたる。なお、その実性能や各機能を細かく知りたい場合は、以下の記事が詳しいので参照いただきたい。

【特集】「Sandy Bridge」完全攻略!! Core i7-2600KとCore i5-2500Kを徹底的に試す
http://journal.mycom.co.jp/special/2011/sandybridge/
【レポート】IDF Fall 2010 - 大原雄介の「Sandy Bridge」徹底解説・その4
http://journal.mycom.co.jp/articles/2010/10/14/idf004/
【レポート】IDF Fall 2010 - 大原雄介の「Sandy Bridge」徹底解説・その3
http://journal.mycom.co.jp/articles/2010/10/12/idf003/
【レポート】IDF Fall 2010 - 大原雄介の「Sandy Bridge」徹底解説・その2
http://journal.mycom.co.jp/articles/2010/10/04/idf002/
【レポート】IDF Fall 2010 - 大原雄介の「Sandy Bridge」徹底解説・その1
http://journal.mycom.co.jp/articles/2010/09/27/idf001/
【レポート】IDF Fall 2010 - 「Sandy Bridge」アーキテクチャの詳細 - IDFで判明した情報を総括
http://journal.mycom.co.jp/articles/2010/09/25/idf09/
【レポート】IDF Fall 2010 - Perlmutter氏講演を皮切りに、Sandy Bridge詳細情報ついに公開へ
http://journal.mycom.co.jp/articles/2010/09/15/idf04/

製品ラインナップはデスクトップ向けが、「Core i7-2600K」(4コア/3.4GHz/TDP95W/317ドル)、「Core i7-2600」(4コア/3.4GHz/TDP95W/294ドル)、「Core i7-2500K」(4コア/3.3GHz/TDP95W/216ドル)、「Core i7-2500」(4コア/3.3GHz/TDP95W/205ドル)、「Core i7-2400」(4コア/3.1GHz/TDP95W/184ドル)、「Core i5-2300」(4コア/2.8GHz/TDP95W/177ドル)、「Core i3-2120」(2コア/3.3GHz/TDP65W/138ドル)、「Core i3-2100」(2コア/2.93GHz/TDP65W/117ドル)。(※価格表記は1000個ロット時単価)

デスクトップ向けラインナップ概要(1)

デスクトップ向けラインナップ概要(2)

ほか、デスクトップ向けの低電圧版も用意され、「Core i7-2600S」(4コア/2.8GHz/TDP65W)、「Core i5-2500S」(4コア/2.7GHz/TDP65W)、「Core i5-2500T」(4コア/2.3GHz/TDP45W)、「Core i5-2400S」(4コア/2.5GHz/TDP45W)、「Core i3-2390T」(2コア/2.7GHz/TDP35W)、「Core i3-2100T」(2コア/2.5GHz/TDP35W)。

デスクトップ向けラインナップ概要(3)

モバイル向けも通常電圧版と低電圧版があり、通常電圧版は「Core i7-2920XM」(4コア/2.5GHz/TDP55W/1096ドル)、「Core i7-2820QM」(4コア/2.3GHz/TDP45W/568ドル)、「Core i7-2720QM」(4コア/2.2GHz/TDP45W/378ドル)、「Core i7-2620M」(2コア/2.7GHz/TDP35W/346ドル)、「Core i5-2540M」(2コア/2.6GHz/TDP35W/266ドル)、「Core i5-2520M」(2コア/2.5GHz/TDP35W/225ドル)、「Core i7-2635QM」(4コア/2.0GHz/TDP45W)、「Core i7-2630QM」(4コア/2.0GHz/TDP45W)、「Core i5-2410M」(2コア/2.3GHz/TDP35W)、「Core i3-2310M」(2コア/2.1GHz/TDP35W)。(※価格表記は1000個ロット時単価)

モバイル向けラインナップ概要(1)

モバイル向けラインナップ概要(2)

モバイル向け低電圧版は、「Core i7-2649M」(2コア/2.3GHz/TDP25W/346ドル)、「Core i7-2629M」(2コア/2.1GHz/TDP25W/311ドル)、「Core i7-2657M」(2コア/1.6GHz/TDP17W/317ドル)、「Core i7-2617M」(2コア/1.5GHz/TDP17W/289ドル)、「Core i5-2537M」(2コア/1.4GHz/TDP17W/250ドル)。(※価格表記は1000個ロット時単価)

モバイル向けラインナップ概要(3)

GPUコアは「Intel HD Graphics 3000」と「Intel HD Graphics 2000」のどちらかがCPUに統合される。両者の主な違いはEU(Execution Unit)と呼ばれるStreaming Processorの搭載数で、3000は12基、2000は半分の6基。動作周波数はHD Graphics名が同じでも異なる場合があり、最大で1350MHz動作(Turbo Boost時の最大)となる。なお、モバイル向け製品は全モデルでIntel HD Graphics 3000を採用している。

Sandy Bridgeに対応するチップセット「Intel 6 Series」もあわせて発表された。ラインナップはデスクトップ向けが「Intel P67 Express」、「Intel H67 Express」、「Intel Q67 Express」、「Intel Q65 Express」、「Intel B65 Express」。モバイル向けが「Mobile Intel QS67 Express」、「Mobile Intel QM67 Express」、「Mobile Intel HM67 Express」、「Mobile Intel HM65 Express」、「Mobile Intel UM67 Express」。

デスクトップ向けラインナップ概要

P67プラットフォームでのブロックダイアグラム

H67プラットフォームでのブロックダイアグラム