顔などを殴られ大ケガを負った歌舞伎俳優の市川海老蔵が28日、都内ホテルで暴行事件について記者会見を開き、元暴走族リーダーと起訴された伊藤リオン被告との間に示談が成立したことを明らかにした。

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会見に同席した深澤直之弁護士は、「海老蔵の酒席での振る舞いが元リーダーとのトラブルの原因と認め、深く陳謝する。元リーダーは、事件の原因究明は行わず被害届を出さない。暴行事件は、伊藤被告による偶発的犯行で、本人が真摯に反省していることから、早期の社会復帰を希望し、公判請求を望まないと東京地検に上申する」と24日に成立した示談の内容を説明。また、示談するにあたって、「金銭のやりとりは一切ない」と強調した。

海老蔵は、元リーダーへの暴力行為については「そのようなことをした記憶はございません」と否定しつつ、「事実でないことを証明することが困難」と判断。「示談すべきかすごく悩みましたが、客観的に証明できない。これ以上続けては世間をお騒がせしてしまうので」と心境を語り、「自分の酒ぐせの悪さが要因だった。深く反省しています」と述べた。

この日は、約300人の報道陣が集まり、カメラマンにはフラッシュ撮影を控えるようにとの要請があった。会見には神妙な面持ちで臨んでいた海老蔵は、報道陣からの質問を受けた際も、時間をかけて熟考した後に答えたり、何度も天井を仰ぐ場面も。

今後については、復帰の時期は未定で「復帰するとかしないとかは、言える立場ではありません。今は色んな方の意見を聞いたり、さまざまな本を頂戴したので、見つめ直す時間に充てていきたいです」と語った。

「飲んだ時に自分を支えられないほどコントロールができなくなっていました。今はお酒を飲むことは考えていません」と海老蔵

金銭のやりとりについて、報道陣から再度質問されると深澤弁護士は語気を強めながら「一切ない。何かを隠すつもりはない」と否定した