来年は10年目! - ますます面白くなりそうなETロボコン

余談はさておき、チャンピオンシップ大会は以上、総合部門入賞3チームの表彰と記念撮影の後、ETロボコン本部実行委員会の星光行委員長による閉会の挨拶で締められることとなった。

閉会の挨拶をする、ETロボコン本部実行委員会の星光行委員長

「南関東地区の総合部門上位独占にビックリしている。毎年チャンピオンシップでは記憶に残るレースが色々とあったが、今年もそうしたレースが多くあった。私は去年のこの場でコースを変えたいと言ったが、NXT走行体ではエンコーダが付いてラインがなくても走れるようになったので、技術本部には"どうにかエンコーダを狂わせろ"ということで今年からシーソーとか階段が入ってきた。今日、皆さんから拍手を得たシーソー停止は当初3秒だったが、私も地区大会を回っていて3秒停止は無理、時間の無駄だからもっと別なところに時間を費やすべきだ、という話をしたこともあった。そうしたら北陸地区大会で金沢工業大学の女の子から"1秒なら停止できます!"と言われ、じゃあやってみようかということで、チャンピオンシップでは1秒停止にしてボーナスも上げ、人間のストップウォッチでは測定できないということで関東学院大学が測定装置も作ってくれた。装置を借りてきたものの働くかな?と思っていたが、見事2チームが制覇してくれて非常に感激している。皆さん本当に成長してくれて、難所もすぐクリアしてくるので、来年に向けて頭を悩ませなければいけないが、皆さんまたこの場に帰ってきて、いい走りを見せて欲しい。また来年会いましょう!」星氏はこのように語って参加チームの健闘を讃えつつ、来年のさらなるレベルアップへの期待もにじませた。

2002年に始まり、来年はいよいよ10年目という節目の年を迎えるETロボコン。今回の会場では難所・ルールの募集コーナーも設けられていたが、大会委員の間からはそろそろコース自体の根本的な変更も考えたい、との声も聞かれた。トラック設計とその攻略はある意味、委員会と参加チームの知恵比べとも言えるが、果たして来年はどんなフィールドが出現し、どのような戦いが繰り広げられるのか? NXT走行体にシフトし、端的に競技としても見応えある面白い大会になりつつあるので、ウォッチャーとしても大いに楽しみなところだ。

会場では「あなたの考える難所・ルール」のコーナーも

競技会の後には懇親会も行われ、全国からの参加者同士が交流を深めた。恒例のジャンケン大会も大いに盛り上がったようだ(写真提供:ETロボコン2010実行委員会)

競技会の翌日12月2日(木)には、毎回競技会とセットで行なわれる「モデルワークショップ」も開催された(写真提供:ETロボコン2010実行委員会)