日本赤十字の広報特使を務める女優の藤原紀香が20日、東京・新宿区の大久保小学校で小学6年生を相手に特別授業を行った。
新宿区立大久保小学校で小学6年生を相手に特別授業を行った藤原紀香 拡大画像を見る |
授業では、藤原が2009年にケニアを視察したレポート映像を上映し、「首都ナイロビから8時間のイシオロという村に行きました。そこでは水道も電話もインターネットもなく、飲み水は10km離れた井戸から持ってくるんです。病院もないので1カ月に1回来る赤十字の移動診療所は、みんな心待ちで大行列でした」と同国の衛生環境や医療事情などを生徒に報告。衝撃的だったこととして「病院がないために、自分の赤ちゃんが死んでしまうんじゃないかと不安を抱えている妊産婦がたくさんいること」を挙げ、「私たちが暮らしている裕福な世界で生まれた命と貧しい世界で生まれた命は同じ命なんです。自分たちにできることは何かを考えてみてほしい」と訴えた。
続いて藤原は、同社が製作した赤十字の父と呼ばれるアンリー・デュナンが赤十字社を創設する姿を描いた絵本「赤十字をつくった人 アンリー・デュナン」を朗読。生徒たちは藤原の話に真剣に耳を傾け、最後には"自分たちにできること"をテーマに絵を描いて発表した。藤原は「みんな一生懸命聞いてくれてうれしい。それぞれが持つ心で想像力を膨らませて絵や文字にしてくれた。感動しました」と笑顔を見せていた。