「上海」と聞いて中国の都市を思い浮かべずに「あのゲームか」と言う人は、かなり年配の方ではないだろうか。「上海」は、20年以上前に開発されたパズルゲームで、一時はかなり流行し、パソコンをはじめとして、ゲーム機や携帯など、数多くのプラットフォームに移植された。麻雀牌の山から同じ牌をタッチして消去していくだけという単純なルールで麻雀ではないが、一度始めたら病み付きになること間違いなし。では、「上海」を知らない世代に向けてiPhone版を紹介しよう。
これが「上海」の体験版の画面。麻雀ではなくパズルである。ルールはとても簡単だが奥が深いゲームだ。画面右にある「UNDO」は一手ずつ戻せるボタンで「HINT」は取り去ることができる牌を教えてくれるが、制限時間が短くなってしまうので注意しよう |
「上海」が開発されたのはなんと1986年。Mac用として開発され、まだモノクロディスプレイとフロッピードライブしか搭載していなかったMac 512KやMac Plusでプレイされていた。当時の日本ではMacを所有している人は希で、価格も軽自動車が購入できるほど高価だった。このゲームをMac 512KやMac Plusでプレイしたという方は相当なMacマニアのはずだ。その後、PC-9801やファミコンなどのゲーム機に移植され、2001年にサン電子が日本国内における権利を取得して現在に至っている。
体験版の1面目のパターン。強さは2段階から選べる。「EASY」はとても簡単だが「NORMAL」になると急に強くなる |
2面目はこのパターン。ちなみに「隠し牌」をONにすると山積みになっている牌の中に裏返しの牌が出現し難易度が増す |
面の数と「HARD」がないだけで、体験版はフル機能となっているのでかなり楽しむことができる。これは設定画面 |
このゲームのルールはとても簡単だ。同じ牌をタッチして2個1組で消していくだけである。ただし、左右に牌がある牌と、牌の下にある牌は消去できない。また、制限時間内にすべて消去できないか、牌が消せない手詰まりになってしまうとゲームオーバーになる。
「五ピン」が上下に重なっている状態でそのままさらにゲームを続けると… |
手詰まりになると一手戻るかやり直すか、配列を変えるかの選択を迫られる |
見事すべての牌を消去することができればこのように「天晴」が表示される |
こんなに単純で面白いの? と思われるかもしれないが、これがとてもハマるのだ。ルールが単純なだけに手詰まりになった時の悔しさは相当なものである。お疑いの方は、2面だけプレイできる無料の「上海体験版」が用意されているので、まずこちらをダウンロードして試してほしい。実は、牌の配列が変更できるので、2面でもかなり遊べるのだが、飽き足らなくなったら有料版に挑戦してみよう。30面用意され、ゲームの強さは「EASY」「NORMAL」に加えて「HARD」が選択できる。しかし、HARDで30面すべてをクリアするは指南の技だ。かなり長期間楽しむ事ができるのではないだろうか。価格はこの手のゲームにしては少々高く1,200円。しかし、執筆時点では600円で購入できた。また、iPad専用の「上海HD」も1,200円(執筆時)で発売されており、体験版も配布されている。
こちらは有料版の7面と15面。進めば進むほどドンドンと難しくなり、もはやどこから取っていいのかもわからなくなってしまう。しかし、必ず解けるはずなのでがんばろう。手詰まりになる前なら「保存して終了」もできる。 |
「上海」iPhone版の対応モデルは、iPhone、iPod touchおよびiPad互換、OSはiOS 3.0以降、ジャンルはゲーム、アプリサイズは2.5MB、対応言語は日本語、執筆時のバージョンは1.0.1。