エムエスアイコンピュータージャパンは12月14日、都内で記者説明会を開催し、Intelの次世代CPU「Sandy Bridge」に対応するというマザーボード新製品群4モデルの詳細を公開した。発売日はすべて2011年1月9日を予定。各モデルとも、新規の独自機能を盛り込むなどしており、CPUとあわせて従来製品以上の性能を実現するものと見られる。
エムエスアイコンピュータージャパン マーケティング部 部長の石岡宣慶氏。今回のマザーボードの機能を解説 |
Military Class IIとOC Genie II、そしてClickBIOSは特に注目の新機能だ |
同社が今回の新製品群において、最もプッシュする特徴が「Military Class II」への対応(一部モデル除く)だ。ここでポイントとなるのがフェライトコアの強化で、従来の「Icy Choke」に変わって「SFC(Super Ferrite Choke)」が採用される。効率と対応電流量を向上させており、オーバークロック耐性のさらなる向上に貢献するとされる。
ほかにも、エントリーユーザーでもオーバークロックを楽しめる「OC Genie」機能が、上位モデルでは次世代のIntel CPUにおけるTurbo Boost機能の拡張に対応した「OC Genie II」へと進化している。また、早期からBIOSの「EFI」化に取り組んでいた同社らしく、全モデルで「Click BIOS」と呼ばれるEFI BIOSを採用している点も見逃せない。DrMOSといった定評ある機能はもちろん引き継いでおり、来年の登場が待ち遠しいラインナップが揃っていると言えるだろう。
OC Genieは、「Kシリーズ」のSandy BridgeでTurbo Boostの枠を超えたさらなる高性能化が図れる機能に進化 |
エンスー向け機能だけでなく、省エネ機能であるAPSといった、"普段使い"ユーザーに嬉しい機能も搭載する |
P67A-GD65
今回のラインナップの中では最上位モデルとなる高機能マザーボードで、Intel P67 Expressチップセットを搭載したATX製品。現時点での想定売価は18,800円前後。
P67A-GD55
P67A-GD65から、冷却ユニットのヒートパイプなど一部機能を省略した普及モデルで、Intel P67 Expressチップセットを搭載したATX製品。現時点での想定売価は15,800円前後。
P67A-C43
既存プラットフォームのアップグレードを目的し、上記2モデルとの最大の違いはPCIスロットの実装という、Intel P67 Expressチップセットを搭載したATX製品。型番のC43の"C"は、Classicをあらわしているとのこと。現時点での想定売価は13,800円前後。
H67MA-E45
ラインナップ中で唯一のマイクロATXマザーボードで、チップセットも統合グラフィックスを利用できるIntel H67 Expressを採用している。型番のE45の"E"は、Entertainmentをあらわしており、その名のとおり、リビングPCなどでの利用に向いている。現時点での想定売価は11,800円前後。
2011年に向けて
説明会では、同社営業部 デスクトップソリューション営業課 課長代理の三好正行氏が、2011年のリテール市場に向けた同社取り組みについての発表を行っている。
同氏はまず、2010年を振り返り、グラフィックスカードのローエンド製品が手薄であったことは課題であったが、マザーボード、グラフィックスカードともに昨年比で大きくシェアを伸ばすことができたことが発表された。
2011年はさらにシェア上位を狙うため、新チップセット搭載マザーボードの迅速な市場投入、XL-ATXマザーボードなどゲーミング市場向け製品の強化、グラフィックスカードの質感向上とローエンド市場への製品開発、CPU搭載マザーボード(Mini-ITX製品など)の市場投入の計画などが語られた。