JR東海は15日、2011年3月14日に開業する「リニア・鉄道館」(愛知県名古屋市)の開館日、利用料金、実物車両以外の展示内容などを発表した。大迫力のN700系新幹線シミュレーターや、日本最大規模のHOゲージのジオラマを設置するという。超電導リニアの浮上や時速500kmの乗車模擬体験も可能とのこと。

新幹線シミュレータ「N700」

在来線シミュレータ「車掌」

開館時間は10:00~17:30(入館は17:00まで)。休館日は毎週火曜日と12月28日~1月1日。ただし開業日翌日の3月15日火曜日は開館する。休館日は変更する場合もあり、春休み、ゴールデンウィーク、夏休みなどは火曜日も開館する予定。利用料金は大人1,000円、小中高校生は500円。3歳以上の幼児は200円。団体割引は20名から適用されるとのこと。

実物車両以外の展示体験コーナーは3種類計10台を用意したという。新幹線「N700系」のシミュレーターは1台で、実物大の運転台(モックアップ)で操作し、風景は約10m×3mの大型曲面スクリーンに投影される。臨場感と迫力のある運転体験が可能とのこと。体験時間は1回あたり約15分で、1日あたり約30名が利用できる予定。料金は500円。

在来線シミュレーターは「車掌」1台、「運転」8台。車掌用は313系電車の乗務員室(モックアップ)を再現し、「安全確認した上でドア開閉し車内放送を実施」という車掌業務を体験できる。大型モニターにホームにいるお客様の様子や走行シーンを投影するという。体験時間は1回あたり約15分で、1日あたり約30名が利用できる予定。料金は500円。

運転台は313系と211系の2種類計8台で、実際の映像やCGを見ながら実践的な運転業務を体験できる。体験時間は1回あたり約10分で、1日あたり約360名が利用できる予定。料金は100円。

日本最大級のジオラマ(浜松工場の作業を再現した部分)

鉄道ジオラマはHOゲージ(線路幅16mm)を採用し、幅約33m、奥行きは約4~8m。面積は約210平方mで日本最大になるという。観覧席との間にガラスなどを置かず、間近に見られるとのこと。車両は超電導リニア、0系からN700系までの歴代新幹線、JR東海の代表的な在来線車両を用意。東海道新幹線の沿線風景や鉄道周辺の24時間の生活感を再現するとのこと。

「超電導リニア展示室」では、浮上の仕組み、走行の仕組みなどを体験装置や模型で紹介する。リニア車両の客室モックアップで時速500kmの乗車疑似体験も可能という。このほか、鉄道の基礎技術や進化を実物部品などで紹介するコーナーや、東海道という視点で日本の鉄道交通の発達を学べる「歴史展示室」、曲線をスムーズに車両が通過する仕組みなどを物理の原理で学習できる「体験学習室」、ゆったりとした55席の「映像シアター」などがあるとのこと。