前回のレポートで第2世代iPad (以下「iPad 2」)の出荷時期予測と前後デュアルカメラ搭載の噂について紹介したが、今回はさらに小型サイズのモデルが追加されるという話が出ている。英Reutersの12月10日(香港時間)のレポートによれば、それは現行モデルの約半分のサイズで、以前に米Apple CEOのSteve Jobs氏が真っ向から存在意義を否定した「7インチタブレット」を彷彿とさせるものとなりそうだ。
iPad 2に関する噂はこれまで台湾メディアなどを中心に多数報じられているが、今回のReutersのレポートは同じく台湾や中国現地サプライヤらの情報を総合したもので、そういった既存の報道を補強するものになりそうだ。iPad 2のサプライヤとしては、既存のサプライヤがそのまま参加する形で2011年第1四半期より新ラインでの製造を開始し、さらに新たにWintekやSimplo Technology、AVY Precisionなどが参加することになるという。また新たにカメラ部品のサプライヤの名前も挙がっているが、それはあくまでもAppleとの提携を行ったという話のみで、これがiPad 2をターゲットとしたものなのかどうかは不明だ。だが関係者の話として、iPad 2はFacetime対応のカメラを内蔵し、より高解像度で美麗なディスプレイを採用することになると報じている。
Reutersのレポートにおけるもう1つのトピックは、iPad 2のサイズに言及している点だ。例えばKaufman Bros.のアナリストShaw Wu氏の「異なるサイズのモデルの拡充がマーケットを拡大し、より多くの人々にアピールすることにつながる」とのコメントを引用しつつ、あるサプライチェーンの情報筋からの「現行のiPadの9.7インチサイズの約半分のモデルをAppleが準備している」という話を紹介している。ご存じのように、最近市場に出回りつつある7インチなどの小型タブレットについてはJobs氏自らが「7インチなど小さすぎて誰も使わない」とその存在を否定する発言を行っているが、これについてWu氏は「するどい噂についてはわざと否定するJobs氏の常套手段」と指摘しており、核心を突いている可能性が高いようだ。