日銀が10日発表した11月の国内企業物価指数(速報、2005年平均=100)は前年同月比で0.9%上昇し103.0となった。2カ月連続のプラス。前月比は0.1%の上昇。
企業物価指数は、企業間で取引される商品の価格に焦点を当てた物価指数で、景気動向や金融政策の判断材料を提供する目的がある。国内企業物価指数、輸出物価指数、輸入物価指数から構成されている。
11月の同指数をみると、前年同月比で上昇幅が大きかったのは「鉄鋼」(+8.8%)、「非鉄金属」(+8.6%)、「石油・石炭製品」(+5.5%)などの資源価格だったが、「加工食品」(+2.7%上昇)や「繊維製品」(+2.6%)などでも価格の上昇がみられた。下落幅が大きかったのは「情報通信機器」(-6.4%)、「電気機器」(-3.8%)、「電子部品・デバイス」(-3.8%)など。
前月比をみると「非鉄金属」が1.5%、「石油・石炭製品」が0.7%上昇するなどした一方、「電子部品・デバイス」(-0.3%)、「鉄鋼」(-0.3%)などは価格が低下している。
輸出物価指数(円ベース)は84.4で、前年同月比は3.1%のマイナス、前月比は1.2%のプラス、輸入物価指数(同)は104.6で、前年同月比プラス3.9%、前月比プラス2.5%。契約通貨ベースでは、輸出物価指数が前年同月比プラス3.2%、輸入物価指数が同プラス11.4%となっている。