iOS 4.2では、標準装備のメールクライアントソフト「メール」も強化された。すでにその恩恵のほとんどを受けているiPhoneユーザにも、特にビジネス用途に便利な新機能が用意されている。

マルチアカウント一括表示とスレッド対応

iOS 4.2が公開され、iPadユーザも「メール」の新機能を利用できるようになった。これで、複数のメールアカウントをひとつの画面にまとめて表示したり(統合インボックス)、関連するメールをひとまとめに表示したり(スレッド表示)、といった操作が可能になる。特にマルチアカウント一括表示機能は、メールボックスを切り替える作業が不要になったぶん、メールチェックの効率が格段に向上するはずだ。

メールボックスで「全受信」を選択すると、登録されているすべてのメールアカウントが1つの画面で表示される

メッセージの右横に表示された数字は、同じスレッドに含まれるメッセージ数を意味する。メッセージをタップするとスレッドが展開され、各メッセージを表示できる

スレッド表示を有効にする場合は、設定画面の「メール/連絡先/カレンダー」で「スレッドにまとめる」をオンにする

メールに添付する画像を縮小する

「写真」で選んだ画像をメールに添付するとき、iOS 3.2ではファイルサイズを調整できなかったが、iOS 4.2になりそれが可能となった。選べるサイズは「小」「中」「大」の3段階、「実際のサイズ」を選べば変更しないまま添付することもできる。これで、携帯メール宛にも遠慮せず写真を送ることができる。

メッセージ作成画面右上にある「画像:X.X MB」をタップすると、画像サイズタブが現れるので、そこでサイズを選択する

添付のカレンダーファイルを読み込める

iPhone/ iPad共通の新機能が、カレンダーファイル(*.ics)のインポートだ。メッセージに添付されたカレンダーファイルをタップすると、「イベントの詳細」画面が表示され、そこにある「カレンダーの追加」ボタンをタップすることでカレンダーに追加できる。GoogleカレンダーやWindows Liveカレンダーなど、ICSファイルに対応したカレンダーソフトと連携するときに便利に使えるはずだ。

Mac OS Xに標準装備のカレンダーソフト「iCal」には、イベントをカレンダーファイルとして添付したメールを作成する機能が装備されている

添付されたカレンダーファイルをタップすると、カレンダーにイベントとして追加することができる

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