マネックス証券は2日、個人投資家の相場環境に対する意識調査を目的とした月次アンケート調査の2010年11月版『2010年11月度 MONEX 個人投資家サーベイ』の結果について発表した。これによると、日本株DI(※)が急回復し、調査開始以来最高値を記録した。
※ ※ 今後3カ月程度の見通しについて、「上昇すると思う」と回答した%から、「下落すると思う」と回答した%を引いたポイント
マネックス証券では、2009年10月から、マネックス証券に口座を保有している個人投資家を対象に、相場環境に対する意識調査を目的とした月次のアンケート調査を実施している。今回、11月19日~11月22日に、インターネットを通じたアンケート調査を実施し、942件の回答結果を『2010年11月度 MONEX 個人投資家サーベイ』として報告書にまとめた。
株式市場に関するサーベイでは、前回調査では調査開始以来、初のマイナス値(-4ポイント)となった日本株DIが、為替相場の円安基調により、日本株の上昇トレンドを強く意識する個人投資家心理を明確に反映し、調査開始以来最高値となる53ポイントを記録した。米国株DIは42ポイント(前月比+33ポイント)、中国株DIは8ポイント(前月比+1ポイント)となり、いずれも前月より上昇した。
また、日経平均株価の水準が先月より回復したことを反映し、「今後3カ月の日本株に対する投資意欲(売買頻度のDI)」も、調査開始以来、最高値を記録した。
ドル円相場については、全体の約6割(59%)が、今後3カ月は円安を予想。調査以来最高の円高予想となった先月とは対照的な結果になった。
さらに、今回のサーベイは、年末も近いということもあり、2011年の相場についてもアンケートを実施。来年の日経平均の高値と安値について質問した。その結果、高値で多かったのは1万1,500円~1万2,000円の価格帯だった。ただし、次に回答が多かった1万2,000円~1万2,500円とは僅差であり、高値予想の分布は裾が広がる格好で分散している。
一方、これとは対照的に、安値の予想では9,000円~9,500円のところに回答が集中。マネックス証券では、「日経平均のチャートなどで、いわゆる『逆三尊底』の形が形成されたことなどから、底値が明確に意識されていることの表れではないか」と分析している。