BCNは2日、全国主要家電量販店の実売データを集計する「BCNランキング」にもとづいた、11月の薄型テレビ・レコーダーなどの販売動向を発表した。

それによると、11月の薄型テレビの販売台数は前年同月比で505.3%、販売金額も同381.6%となり、10月に記録した過去最高の伸びを台数・金額ともに更新。その理由として、12月からエコポイントがほぼ半減することに伴う駆け込み需要が一気に集中したと分析している。今年の3月にもエコポイント基準の切り替えに伴う駆け込み需要が発生したが、その3月と比較しても、11月は台数で197.1%、金額も188.3%とほぼ2倍を記録した。

ソニー製薄型テレビ ブラビア「KDL-55HX80R」

一方、需要の急増に伴い、薄型テレビが全般的に品薄になっており、その影響で平均単価(税抜き)が一時的に上昇。11月の薄型テレビ全体平均単価は7万6,300円と、10月と比較して5.0%の値上がりとなった。インチサイズ帯別では、20型台が最も上昇率が高く、10月比8.8%に達した。

インチサイズ帯別の販売台数前年同月比では、11月に伸張したのは20型未満の製品で、前年同月比で601.8%と6倍を記録。そのほか、30型台が524.8%、40型台が490.7%、20型台が462.7%、50型台が357.9%と、すべてのインチサイズ帯で過去最大の伸びを示した。

また、テレビと同時に買われる傾向があるレコーダーについても、販売台数前年同月比で226.3%、金額で202.6%と過去最大の伸びを達成。一方、ノートパソコンは台数で同93.0%、金額でも94.1%と、3月以来の前年割れとなった。

デジタル化とエコポイントの相乗効果による「薄型テレビ特需」はこの11月がピークで、12月からは伸び率が鈍化していくものと予想される。同社は、メーカー各社や家電量販店各社にとって、「特需後の反動をどう乗り切っていくかが、当面最大の難題だ」とコメントしている。