先日、Appleが光学ドライブとHDDを廃止したSSDオンリーのMacBook Proを計画しているという噂を紹介したが、その噂にあったLight Peak採用の可能性の件に関連し、Appleが出願中の特許から同社がLight Peakのような光インタフェースに興味を持っていることがわかった。MacBookに関してはタブレットとノートPCの両方の特性を持つ「コンバーチブルノート」に関する特許も出願されており、その動きにしばらく注目が集まりそうだ。
Light Peakに関しては、同社が7月に登録を行い、11月30日になって公開された「Power Adapters For Powering And/Or Charging Peripheral Devices」という特許がもとになっている。これはMagSafeの充電アダプターケーブルの中に各種インタフェースを組み込むというもので、電流とともにデータ通信のための信号を光ケーブルに通すという。サンプルの画像ではUSBやイーサネット、DVI、そして光信号などのインタフェースが分岐しており、これらの通信を1本のケーブル上で信号として集約していることになる。そのメリットは、ノートPC側の配線やコネクタをシンプルにできることで、特にモバイル向けの小型マシン(MacBook Airなどを想像するといいだろう)での効果が高いと思われる。
それがなぜLight Peak採用につながるのかといえば、こうしたPCコンシューマ向けの光インタフェースは来年2011年初頭にIntelがリリースするといわれるLight Peakくらいしかなく、これを採用するのが自然だろうということからだ。もともとLight Peakは周辺機器インタフェースの通信速度や拡張性に不満を持っていたIntelが、USB 3.0への光インタフェース導入を試みて断念し、そこから分岐したプロジェクトという経緯がある。Light Peakの最大速度は10GbpsでUSB 3.0を上回っており、光インタフェース採用ならではのメリットを享受できる。この新特許についてはAppleInsiderの記事が詳しい。
もう1つのコンバーチブルノートのデザインについては、Patently Appleが詳細にレポートしている。もともとこの種のコンバーチブルノートはMicrosoftがWindowsで積極的に導入を行っていたが、ノートPC形態とタブレット形態の間でディスプレイを反転させる機構が難しく、これがコスト増や本体の巨大化、故障の原因となっていた。今年のIDFで紹介されたDell Inspiron duoのようなギミックも面白いが、Appleの特許画像を見る限りは、ディスプレイ部がスライドしてせり上がってくる形態を想定しているようだ。ちょうどT-MobileのSidekick (Hiptop)のようなデザインに似ている。