Nielsenが12月1日(米国時間)に、米国のモバイルおよびスマートフォン市場に関する最新レポート(2010年10月)を公開した。スマートフォン市場では引き続きiPhone、BlackBerry、Androidの3強状態が続いている。今回のレポートで話題になっているのは、来年に携帯のアップグレードを計画しているモバイルユーザーに「次に使いたいスマートフォンOS」をアンケートした結果「Most Desired Operating Systems」だ。三つ巴状態から抜けだすスマートフォンOSは……。
2010年10月の米モバイル市場におけるスマートフォンの割合は29.7%だった。NielsenはBlackBerry OS、iOS、Android、Windows Mobile、Symbian、Linux、Palm OSなどのOSで動作する携帯をスマートフォン、そのほかをフィーチャーフォン(Fearure Phone: 多機能携帯)としている。スマートフォンをモバイルOS別で見ると、トップに登りつめたiOS(27.9%)に2位のBlackBerry OS(27.4%)が食い下がり、それらとの差を3位のAndroid(22.7%)が急速に縮めている。この3強の今後を予測するデータとなるのが、来年のスマートフォン・アップグレードをアンケートした「Most Desired Operating Systems」だ。
次のスマートフォンOSとして最も人気が高いのはiOS(30%)。Androidが28%で2位につけている。現在のシェアと比較すれば、Android人気が際立つ。BlackBerry OSは13%で3位と、3強の地位から1歩後退しそうな様相だ。
現在使用している携帯のタイプで分けると、フィーチャーフォンユーザーの場合は1位がAndroid(28%)、2位がiOS(25%)になる。フィーチャーフォンはスマートフォンよりも低価格であるため、ローエンド製品が充実したAndroidが好まれるようだ。スマートフォンユーザーだと、1位のiOS(35%)が2位のAndroid(28%)を引き離す。スマートフォンユーザーはOSと共にアプリも判断材料にしている可能性が高い。
年齢別では35歳から54歳の、いわゆるPC世代でAndroid(27.4%)がiOS(26.3%)を上回っている。ユーザーインターフェイスの使いやすさに定評があるiOSは55歳以上の間で特に人気が高い。18歳-24歳、25歳-34歳のグループでもiOSが1位だが、2位のAndroidと拮抗した状態だ。
性別では、女性は30.9%がiOSを検討し、Androidは22.8%にとどまる。男性の間では逆にAndoidが32.6%がトップ、iOSは28.6%だ。これは逆に考えれば、Android端末には女性向けデザインという未開のカテゴリが残されていると言える。