東京工科大学は、八王子キャンパスにて、シンガーソングライターの広瀬香美を講師に招いた特別講義を行った。

本講座は、産業界、特に音楽を中心としたエンタテインメント分野におけるトップランナーを招聘し、早い段階から産業への関心を深め、学習することを目的としたもの。広瀬は"表現者=アーティスト"としての視点から、楽曲のみならずtwitterやブログといった新時代のツールを駆使して情報を発信し続ける意図を語った。

失敗しながらもトライした結果が、今に結び付いている

シンガーソングライターの広瀬香美

講義は、twitterを使いこなす広瀬らしく大型スクリーンにWeb版twitterクライアント「Hootsuite」の画面を表示し、リアルタイムに学生等のつぶやきが見える状態で進められた。序盤から生歌を披露し学生の心を鷲掴んだ広瀬は、自身のアーティスト活動の歩みとデジタルメディアとの関わりについて語り始めた。

"twitterの女王"とも呼ばれる広瀬だが、じつは2009年の夏までまったくの機械音痴だった。しかもその理由は、本人曰く「最初の頃、宝くじに当たっちゃった(意訳:デビュー時いきなりの大ヒットで映画主題歌やタイアップ曲に選ばれた)」ので「のほほ~ん」としてしまったのだとか。そのため、あまりチャレンジしようという気持ちに至らなかったとのこと。

しかし、ある日「ピアノの弾き語りでコンサートをしたい」という気持ちが芽生え、その夢に向け、事務所にも「ピアノ一本で全国を回れるように、3年間、ピアノに打ち込ませて欲しい」と嘆願。毎日、何時間も練習する日々を過ごしたのだという。やがて、3年の月日が経ち、上達した腕を披露したいという欲求に駆り立てられ、コンサートツアーやアルバムというカタチで世に送り出したが残念ながら結果は決して成功といえるものではなかった。

演奏が終わるや否や、学生からのツイートで溢れかえる広瀬のHootsuite