既報のとおりついにリリースされた『iOS 4.2』。特にiPadにとっては初のOSメジャーアップデートになるため、予定の11月に入り今日か明日か待ち続けていたユーザも多いことだろう。iOS 4.2はiPhone/ iPod touchユーザのものでもあるが、本稿では特にiPadユーザを対象としてその新機能を解説したい。
やっとiPadでも「フォルダ」がサポート
iOS 4でサポートされた「フォルダ」が、ようやくiPadでも利用可能になった。アプリのアイコンを長押しからの振動状態にして重ねる、という作成方法はiPadでも同じ。フォルダ名は半角/13字、全角/6字の範囲で自由に設定できる(超えると途中が「…」に省略される)が、アプリの属するカテゴリに応じ自動命名されたものを利用しても構わない。
1つのフォルダには、最大20のアプリを収録できる。同じiOS 4でもiPhone/ iPod touchは最大12、画面の広さを考慮してのことだろう。なお、フォルダアイコン上に表示されるアプリのサムネイルは9つで、全デバイス共通だ。
高速タスク切り替え「FastAppSwitch」
もうひとつiPadユーザ待望の新機能が、アプリを高速に切り替える「FastAppSwitch」。iOS 4以降では、サードパーティ製アプリに対しバックグラウンドでの動作が許可され、前面に表示されているアプリの背後で処理を続けることが可能になった(すべてのアプリがバックグラウンド動作するわけではない)。iOS 3までは、バックグラウンド動作はSafariやiPodなど一部のApple製アプリにしか許されなかったが、これで「radiko.jpでラジオを聞きながらSafariでブラウジング」「Skypeを待ち受け状態にしながらメールを作成」といった作業が可能になる。
タスクの切り替えは、ホームボタンをダブルクリックすると現れるタスクバーで行う。左から順に、最近ウインドウを閉じた(またはタスクを切り替えた)アプリのアイコンが並び、アイコンをタップするとそのアプリが前面に表示される。適当なアイコンをプレスし振動させると現れる「-」部分をタップすれば、そのアプリを完全に終了させることができる。
スクリーン回転ロックと輝度/音量調整はタスクバーから
iPadの右上、音量調整ボタンの上に配置されたスイッチは、これまでスクリーン回転ロックに使用されてきた。しかし、iOS 4.2でそのスイッチはミュートのオン/オフ用に役割が変更された。今後スクリーン回転ロックは、タスクバーを左端へスワイプすると現れるパネルで操作する。音楽や映像の再生開始/停止/スキップ、画面の輝度やボリュームの調整も、このパネルから行う仕組みだ。
Wi-Fi通信圏内にAirPlayデバイスがある場合は、早送りボタンの右横にボタンが1つ追加される。このボタンをタップするとポップアップが現れ、AppleTVなどAirPlayで送信するデバイスを選択できる。
タスクバーを左方向へスワイプすると現れる操作パネル。左端からスクリーン回転ロックボタン、輝度調整用スライダー、サウンド/ビデオプレイヤーの操作ボタン、音量調整用スライダー、操作ボタンの対象となるアプリ |
iOS 4.2関連記事
・アップル、「iOS 4.2」の提供を開始 - iPadにiOS 4の導入が可能に
・【レビュー】iPadユーザーから見た「iOS 4.2」──新機能&変更点を速攻チェック
・アップル、MobileMe向けだった「iPhoneを探す」を無料開放
・Apple TVのファームウエアがv4.1に - AirPlayに対応
・【レポート】iOS 4.2でさらに生活&仕事に入り込むiPad - アップデート記事まとめ
・【レポート】iOS 4.2アップデートで改めて理解する「マルチタスキング」のしくみ
・【レビュー】iOS 4.2の目玉機能「AirPlay」は、こんなに便利だった!
・【レビュー】ワイヤレス印刷「AirPrint」のナゾに迫る - iOS 4.2の注目機能チェック