毎年、この季節になると本屋では年賀状ソフトやデザイン案がぎっしり詰め込まれた書籍が並ぶ。筆者は筆無精なため、「あー、そういや、もうそんな季節かぁ」と関心は薄いのだけれども、やはり日本人としては年初の挨拶に年賀状は欠かせないと思っているのもまた事実。というわけで、今回はWindows用年賀状ソフト「宛名職人2011 Premium」を用いて、"古き良き和の文化"である年賀状を作成し、その実力をチェックしていくことにしよう。
住所録管理機能と美しい仕上がりを実現するデザイン編集機能が魅力
年賀状シーズンに意外な落とし穴としてはまるのが、宛先の住所管理ではないだろうか。というのも、年賀状のデザインばかりが先走り「よし! 今年は良いデザインの年賀状ができたぞ!」と思ってみても、いざ出力しようとした矢先に「えーと、宛先をまとめたファイルって何処にしまっておいたっけ?」と出鼻を挫かれることもしばしば。そんな筆者のような"おっちょこちょいさん"にも救いの手を差し伸べてくれるのが、この「宛名職人2011 Premium」である。
「宛名職人2011 Premium」は大きくふたつの機能に分けられている。ひとつは宛先を管理する住所録編集機能、もうひとつが宛名印刷や制作者の個性が発揮される裏面制作のデザイン編集機能だ。「宛名職人2011 Premium」の要素として特筆すべきは、それらの機能が個別に存在しているのではなく、"年賀状を作成する"という一連の作業に併せて自然な流れで行うことができるように工夫されているということ。
この工夫によって、パソコン初心者はもちろん、年賀状作成ソフトを初めて購入したユーザーにとっても、操作に悩むことなく"スッ"と馴染むことができるようになっている。もちろん、住所録を一気に追加したい、デザインを作り込みたいと思った時には、ダイレクトにその作業へ入ることも可能だ。
では、実際に来年の干支“ウサギ”で年賀状制作に挑戦!
さて、ここからは「宛名職人2011 Premium」を用いて実際に年賀状の制作を行いながら使い勝手や機能面をチェックしていこう。そもそも、日本文化として連綿と受け継がれてきた年賀状だが、ビジネス文書のようにルールはないのだろうか? 昨今はデザイン性が面に立ち、多種多様な年賀状が流通しているが、最低限押さえておきたいポイントはあるはず。すると、アジェンダのWebサイトにて「これで安心年賀状マナー」として纏められており、「基本的に文字は縦書きで統一」するのがマナーとのこと。ふむふむ。ではそのマナーを念頭に置いて作業を進めるとしよう。
「裏面を作る」より、あっという間に趣のある年賀状が!
では、早速来年の干支“ウサギ”をモチーフにした年賀状を作成してみよう。ソフト起動後「裏面を作る」を選択し、ウインドウ上部のナビゲーションに従って作業を進めていくのだが、これが非常にカンタンなのだ。
というのも、この「宛名職人2011 Premium」には数多くのテンプレートが収録されており、気に入ったデザインを選択してしまえば、あとは「差出人の設定」を行うだけでオーケーという手軽さ。前述した年賀状のマナーを遵守した誰に送っても恥ずかしくない作品がものの数秒でできあがってしまう。もちろん、デザインテンプレートを使用せず、創意工夫に満ちたオリジナルの年賀状を作成することも可能。このフレキシブルさが"年賀状ソフト"たる所以といえるだろう。
まずは差出人の情報を入力。必要な場所に穴埋め的に記述すればいいだけだ |
次いで自分のセンスにあった裏面デザインを選ぶ。今回は目上の人に出してもおかしくないように、「これで安心年賀状マナー」に書かれていた縦書きのものをチョイス |
ダウンロードセンターを活用すれば創作の幅もグンと広がる
手軽にハイセンスな年賀状がサクサク作れる「宛名職人2011 Premium」だが、アジェンダのWebサイト「ダウンロードセンター」を活用することによって、ソフト本来が持つ良さを120%、いや200%活用することも可能だ。ダウンロードセンターには年賀状に限らず、季節の挨拶、慶弔事といったイベントに則した雛形はもちろん、既に完成形として仕上げられている裏面、デザインモチーフとして活用できるイラストに背景など、多種多様なデザインが用意されている。他にも、ラベルシールのひな形や郵便番号辞書などが用意されており、オールシーズンで頼もしい相棒となってくれること請け合いだ。
ダウンロードセンターには、裏面のデザインはもちろん、手紙を彩るイラストや背景のダウンロードが行える |
こちらは裏面のデザインをダウンロードする様子。このように、様々なデザインを自分の感性にあわせて拡充していけるのは大きなメリットと言えるだろう |
筆者のような筆無精な人間にとって、「宛名職人2011 Premium」はその手軽さとハイクオリティな仕上がりを提供し、「手紙を出す」という知的な所作を行い易くしてくれる。電子化が進む昨今、たまには原点に回帰して筆を執ろう、そう思わせてくれるソフトと言えるのではないだろうか。